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「呉越〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

呉越の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
んだ視力の持主たちは、このウラル号を見て、ふしぎな感を懐くことであろう。これこそ呉越同舟だというかもしれない。 だがそんな見方は、始めから誤っているのだ。今日....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
てきめん》の天罰か。 余と権田とは再び眼を見交わせた、船を同じくして敵に合わば呉越も兄弟、今まで競い争うた恋の敵も、秀子捕縛の声の為には忽ち兄弟の様に成って、....
雷峯塔物語」より 著者:田中貢太郎
、西湖十景の一つにかぞえられた雷峯塔で、北岸のは保叔塔である。そのうちで雷峯塔は呉越王妃黄氏の建立したものであるが、西湖の伝説を集めた『西湖佳話』では奇怪な因縁....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
枝史郎の「蔦葛木曾桟《つたかずらきそのかけはし》」(講談雑誌)、白井喬二の「神変呉越草紙」(人情倶楽部)、大佛次郎の「鞍馬天狗」(ポケット)に過ぎなかったもので....
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
を広げて見る。地形の複雑さに支配される気温降水分布の複雑さは峠一つを隔ててそこに呉越《ごえつ》の差を生じるのである。この環境の変化に応ずる風俗人情の差異の多様性....
暗号の役割」より 著者:海野十三
ポンスケ探偵も、今頃はさぞおどろいているでしょうね」 「ふふン、まさか毒|瓦斯で呉越同舟の無理心中をやらかすとは気がつかなかったろう」 碇が掌の中で壊した硝子....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
に加わっているのでもなく、完全な中立国であった。だから、リスボンの町は、いわゆる呉越同舟というやつで、ドイツ人やイタリヤ人が闊歩しているその向うから、イギリス人....
空中漂流一週間」より 著者:海野十三
ん俺よりも年上らしいが……」 「火の玉」少尉は、どこまでも相手を呑んでかかった。呉越同舟 それから、この奇妙な日ソ組合せによる空中漂流がつづいた。 マイクロ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いですよ、つまりね、我々こうして、計らずも山中に棟を同じうして住んでいますとね、呉越同舟《ごえつどうしゅう》といったようなものでしょう、ましておたがいに、今日ま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
している、それは人から尋ねられることではない、こちらが気がついておらねばならぬ、呉越も助け合うべきこの危険の際の、同じ屋根の棟の下の一人ではないか、良斎はじめこ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
罰して何がおもしろい?」 こう聞くと、忠相が厳然とすわりなおした。 「天下は、呉越《ごえつ》いずれが治めても天下である。法は自立だ」 「それが昔からおぬしのお....
蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
佳話』の中にある『雷峰怪蹟』がその原話である。雷峰とは西湖の湖畔にある塔の名で、呉越王妃黄氏の建立したものであるが、『雷峰怪蹟』では奇怪な因縁から出来たものとせ....
岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
|載、向フ矣、約千有余篇」 こんなことも書いてある。 開元十九年二十歳の時、呉越方面へ放浪した。 四年の間を放浪に暮らし、開元二十三年の頃、京兆の貢拳に応....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
懇意にても、塾を巣立ちしたる後に、一人が町人となり一人が役人となれば、千里隔絶、呉越の観をなす者なきにあらず。はなはだしき無分別なり。人に交わらんとするには、た....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
内閣書記官長、愛媛県知事)の命令で、労使ともに検束されてしまった。留置場はまさに呉越同舟、敵も味方も一しょくたにされていたが、そのおかげで留置場内で話がまとまり....