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「周縁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

周縁の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
焔《ほのお》が包んでしまうのだ。しかし、もう一段眺望を高めると、その沈んだ色彩の周縁《ぐるり》が、コロナのような輝きを帯びていて、そこから視野のあらんかぎりを、....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
い誇張があるようである。この大金字塔の当初の高さは一四五メートル、またその四辺の周縁の全長が九三一メートルであった。この二つの数量の比は一対六・四二で、すなわち....
軽井沢」より 著者:寺田寅彦
いかにも軽井沢らしい象徴的な交通機関である。柱や手すりを白樺の丸太で作り、天井の周縁の軒ばからは、海水浴場のテントなどにあるようなびらびらした波形の布切れをたれ....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
本はまた他の国と比べていろいろな特異性をもっている。そのおもな原因は日本が大陸の周縁であると同時にまた環海の島嶼であるという事実に帰することができるようである。....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ゃれ》ては那覇墓《なはばか》と唱う、琉球の墓は女根に象《かたど》る、普通その上と周縁に松やうず樹|芒《すすき》等を栽《う》え茂らす、しかるに那覇近所の墓に限り多....
娯楽論」より 著者:戸坂潤
福となるための現実的な入口は、却ってもっと部分的な、もっと一面的な、云わば充分に周縁しない一種不完全な幸福観念にあるのである。もっと制限された、否定の可能性を欠....
碑文」より 著者:豊島与志雄
いました。 その太湖石の重畳の間に、深さ三四尺の空地が延びていて、熊笹や雑草が周縁に生えていました。この池を掘り拡げ、掘り深め、底をセメントで固めて水を張り、....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
ストレームのような小渦の集団ではなく、渺茫数百海里の円をえがく、たった一つの渦。周縁は、海水が土堤のように盛りあがっている。ことに、地球自転の速力のはげしい赤道....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
》』にはニチリンソウと書いてあり、国によっては日車の名もある。そしてその頭状花の周縁に射出する多数の舌状弁花をその光線に見立ったものだ。じつにキク科の中でこんな....