呪文[語句情報] »
呪文
「呪文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
呪文の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
《そうず》が、徐《おもむろ》に肉《しし》の余った顎《おとがい》を動かして、秘密の
呪文《じゅもん》を誦《ず》しますと、たちまちその雲気の中に、朦朧とした二尊の金甲....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
じごく》の炎《ほのお》に焼かれた物なら、こんなに清浄ではいない筈です。さあ、もう
呪文《じゅもん》なぞを唱えるのはおやめなさい。」
オルガンティノはやむを得ず、....
「葱」より 著者:芥川竜之介
が高くなって来る。お君さんにとって田中君は、宝窟《ほうくつ》の扉を開くべき秘密の
呪文《じゅもん》を心得ているアリ・ババとさらに違いはない。その
呪文が唱えられた時....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ともし、右の手には鏡を執《と》って、お敏の前へ立ちはだかりながら、口の内に秘密の
呪文《じゅもん》を念じて、鏡を相手につきつけつきつけ、一心不乱に祈念をこめる――....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
もなかった。
勿体《もったい》ぶって笠井が護符を押いただき、それで赤坊の腹部を
呪文《じゅもん》を称《とな》えながら撫《な》で廻わすのが唯一の力に思われた。傍に....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
も一番珍重されたのは占筮術と魔術であった。エジプトの学者たちは、ある一定の方式の
呪文を唱えると河の水をその源へ逆流させ、太陽の運行を止めたりまた早めたり、またま....
「海底大陸」より 著者:海野十三
です。では、ごらんにいれましょうか」 ロロー殿下は、しずかにそういって、なにか
呪文のようなものをとなえはじめた。すると長良川博士たちは、なにか電気にかかりでも....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
ろうか? その答を伺いたいと申したのです」 「なんじゃ、もう一度いってくれ。何の
呪文だか、さっぱりわしには通じない」 「何度でも申しますが、つまり、文化生活線上....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ませんが、階段がついていますよ」
「その扉は、どうすればあくのでしたかねえ」
「
呪文を唱えればいいのです」
「その
呪文は」
「ロラロラロラ、リリリルロ、ロルロル....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
には聞えなかった。そんなわけでとうとう妖婆は午前六時に唱うべき天帝に約束の三度の
呪文をあげないでしまう。 その結果は、お城の下にどんな光景を演出するに至ったで....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
ど種々な方法で法を修するのでございまして、向うに目指す品物を置いて、これに向って
呪文を唱え、印を結んで、錬磨の功を積むのだそうでありまする。 修錬の極致に至り....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
の易者が出るが、その者は、何となく、幽霊を済度しそうな、怪しい、そして頼母しい、
呪文を唱える、堅固な行者のような風采を持ってるから、衆の忌む処、かえって、底の見....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
の印度人の婆さんは、ランプを消した二階の部屋の机に、魔法の書物を拡げながら、頻に
呪文を唱えていました。書物は香炉の火の光に、暗い中でも文字だけは、ぼんやり浮き上....
「妖怪学」より 著者:井上円了
なり。しかして、その目前におよそ五、六尺を離れて他の一人粛然として端座し、口中に
呪文を黙誦することおよそ五、六分時間にして、両手の棒、次第に動揺するを見る。暫時....
「迷信解」より 著者:井上円了
に信ぜられておる。管狐の名称の起こりたるは、これを使う人ありて、竹筒を持ちながら
呪文を唱うれば、狐たちまちその管の中に入り、問いに応じて答えをなすということに伝....