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呼び物
「呼び物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
呼び物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幼き頃の想い出」より 著者:上村松園
。そうして、そのような売立なぞを観に参りまして、特に興味を惹かれますのは、評判の
呼び物は勿論でございますが、それよりも片隅に放擲されて、参観者の注視から逸して淋....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
くの団扇を奉る、おまめで年の市のおみやげ」という自作の狂歌を摺込んだ。この狂歌が
呼び物となって、誰言うとなく淡島屋の団扇で餅を煽ぐと運が向いて来るといい伝えた。....
「金属人間」より 著者:海野十三
茶釜にしきりに気あいをかけている。 「いよいよ、これより千番に一番のかねあい、大
呼び物の綱わたりとございまする」 美しい女助手が六人、ばらばらとあらわれ、舞台....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
っこりと笑うのであった。やがてこの正太とマリ子に似た二人づれは、この展覧会で一等
呼び物になっているソ連から分捕った新型戦車の前に来た。 正太に似た少年は、その....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
の人民の膏血によって、もたらされたものであった。 そのころ、舞台では、当日の大
呼び物であるところのドラマ『イネ国の崩壊』が始まっていた。一万五千人にのぼる主客....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
鍋を売る、一個一銭。勿論、一種の玩具に過ぎないのであるが、なにしろ西郷というのが
呼び物で、大繁昌であった。私などは母にせがんで幾度も買った。 そのほかにも西郷....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
探ってみると、虎を勤める奴は確かに市川照之助ですが、きょうは楽屋に来ていません。
呼び物の虎が出て来ない上に、錦祥女を勤める坂東小三津という女役者も急病だというの....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
には造り物が出来たものです。殊にお開帳には必ず種々の造り物が出来て、それが一つの
呼び物になったのですから、皆それぞれに工夫を凝らしたものです。その造り物は奉納で....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
いに関三と団蔵と権十郎の三人が掛取りを勤めるというのですから、これだけでも立派な
呼び物になります。その辻番附をみただけでも、藤崎さんはもうぞく/\して初日を待っ....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
十郎、松之助ら出勤。 ○四月、市村座にて「本朝廿四孝」を上演。団十郎の八重垣姫が
呼び物となる。 ○五月、中村座にて「月梅薫朧夜」を初演。菊五郎の花井お梅の箱屋殺....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
とも思われない。やはり一世一代という団十郎の「道成寺」と、一番目の「相馬平氏」が
呼び物となったのであろう。尤も団十郎の将軍|太郎良門が美女丸を説くくだりで、藤原....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
代記」が出て、菊五郎の三浦、福助の時姫、芝翫の佐々木という顔揃いで、それも一つの
呼び物となった為か、興行成績は頗る好かった。 そこで、新富座ではその年の十月興....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
ら名の知れた老舗であろう。紅谷はたしか小石川安藤坂の同店の支店で、以前はドラ焼を
呼び物とし日本菓子専門の店だったが、最近では洋菓子の方がむしろ主だという趣があり....
「放免考」より 著者:喜田貞吉
吉記」の著者が一々それをその日記に録上してあることを見れば、当時この服装が葵祭の
呼び物であったと知られるのである。しかもその付物が単に造花ぐらいの手軽なもののみ....
「おせん」より 著者:邦枝完二
原、それに太夫は鷺娘で出るという、豊前さんの浄瑠璃としっくり合った、今度の芝居の
呼び物だろうじゃねえか。はねに近くなったって、お客は唯の一人だって、立とうなんて....