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「呼出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

呼出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
顕わした影であろう。「ちょっと。」「何さ。」手招ぎをして、「来て見なよ。」家内を呼出して、両方から、そっと、顔を差寄せると、じっとしたのが、微に黄色な嘴を傾けた....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
三輪さえ、声に応じて、結綿の綺麗な姿が、可恐そうな、可憐な風情で、並んでそこへ、呼出されたように、座上の胸に描かれた。 「つかん事を聞くがね、どこかこの近所で、....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
の家へは店から火事だと電話が掛った。処が中途でプツリと切れたので、直ぐ二十八番を呼出そうとすると、丸善は今焼けてるという交換局の返事だから、そりゃ大変というので....
天守物語」より 著者:泉鏡花
を受け、お目通を遠ざけられ閉門の処、誰もお天守へ上りますものがないために、急にお呼出しでございました。その御上使は、実は私に切腹仰せつけの処を、急に御模様がえに....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
に懸っている受信器には、しきりに連合艦隊の旗艦武蔵がホ型十三号潜水艦を呼んでいる呼出符号が聞えていた。 モールス符号はトン、ツー、トン、トン、ツー……と絶間な....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
か。旅の客が湯治場の芸妓を呼んで遊んだが、それがどうした。」 「汝、俺の店まで、呼出しに、汝、逢曳にうせおって、姦通め。」 「血迷うな、誤解はどうでも構わないが....
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
って※いても、半月や一月でその金子は出来なかった。 のみならず、追縋って染次が呼出しの手紙の端に、――明石のしみは、しみ抜屋にても引受け申さず、この上は、くく....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
切る。一体、悪魔を払う趣意だと云うが、どうやら夜陰のこの業体は、魑魅魍魎の類を、呼出し招き寄せるに髣髴として、実は、希有に、怪しく不気味なものである。 しかも....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
―何とか区、何とか町、何とか様ア――と、大入の劇場から女の声の拡声器で、木戸口へ呼出すように楽には行かない。なかなかもって、アテナ洋墨や、日用品の唐墨の、筆、ペ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
は何たることじゃ、という廉をもって、説諭をくらわした。」 「それで何かね、警察へ呼出しかね。」 「ははあ、幾ら俺が手下を廻すとって、まさかそれほどの事では交番へ....
式部小路」より 著者:泉鏡花
の薬剤師に、梅岡さんといって、大層私を可愛がってくれる人があって、いつでも先生を呼出すには、その方に手紙を出したり、電話をかけたりして頼むんだよ。やっぱりお前と....
註文帳」より 著者:泉鏡花
して、玄関までちょっとお顔を、是非お目にかかりたい、という方があるッてね。つまり呼出したものがあるんだ。 灯がついた時分、玄関はまだ暗かった、宅で用でも出来た....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ら逢っても可いんでしょう、どう?」 「さあ、そう、うまく行くか知らん。……内証で呼出したりなんかして、どんな三百代言が引搦まろうも知れないからね、此地は人気が悪....
妖怪学」より 著者:井上円了
時間内に、六時間休息するの割合なり。肺も絶えず空気を呼吸すといえども、その吸入と呼出との間に、毎回少時の休息ありて、これを積算すれば、一昼夜二十四時間内に、八時....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
勇ましい就任演説をやった。 ところが結党式を終えて間もなく、警視庁から新幹部へ呼出しがかかった。『なんだろう』と私たちが警視庁に出向くと、治安警察法により結社....