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呼出す
「呼出す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
呼出すの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
、私《わたくし》は遺恨はございませんから、一刀の下《もと》に斬って捨るのを心得て
呼出すのは難儀でございます」 蟠「貴公が殺すのではない、私《わし》が殺すのだ」....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
くばいと申す所には、羽織なしで袴を穿いた見習同心が二人控えて居りまして、目安方が
呼出すに従って、一同が溜から出て白洲へ列びきると、腰縄で長二が引出され、中央へ坐....
「笑い」より 著者:寺田寅彦
が痙攣的に収縮して肺の中の空気が週期的に断続して呼び出されるという事である。息を
呼出する作用にそれを食い止めようとする作用が交錯して起こるようである。ところがあ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
―何とか区、何とか町、何とか様ア――と、大入の劇場から女の声の拡声器で、木戸口へ
呼出すように楽には行かない。なかなかもって、アテナ洋墨や、日用品の唐墨の、筆、ペ....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
えと御免なさい、お母さんに叱られると云っている位なんで」 旦「何うかして彼の娘を
呼出す工夫をして居るんだが、お母に取入ってお母と付合になっちまってから、其の後彼....
「追憶の冬夜」より 著者:寺田寅彦
それを感じるだけであろうかと思われる。 この雪夜の橇の幻の追憶はまた妙な聯想を
呼出す。父が日清戦争に予備役で召集されて名古屋にいたのを、冬の休みに尋ねて行って....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
奉「それに相違ないな」 源「御意にございます」 奉「文治郎、源太郎、追って
呼出すゆえ神妙に控え居ろうぞ」 同心「立ちませえ」 是にて吟味落着致しまして....
「映画雑感(Ⅴ)」より 著者:寺田寅彦
りかざした両腕から落ちかかるように独奏者のクローズアップに推移して同時にその歌を
呼出すといったような呼吸の面白さは、実地では却って容易に味わわれないものである。....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
の薬剤師に、梅岡さんといって、大層私を可愛がってくれる人があって、いつでも先生を
呼出すには、その方に手紙を出したり、電話をかけたりして頼むんだよ。やっぱりお前と....
「呼ばれし乙女」より 著者:岡本かの子
ばらく何が何やら判らなかった。慶四郎と姉となら、一時、ああいう話もあったのだから
呼出すもよい。妹の自分を名指して何故だろう――いつの間にか姉娘の仲子が、千歳のう....