命題[語句情報] »
命題
「命題〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
命題の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「八十八夜」より 著者:太宰治
うか。殺されたって、いい。人は、なぜ生きていなければ、ならないのか。そんな素朴の
命題も、ふいと思い出されて、いまは、この闇の中の一寸歩きに、ほとほと根も尽き果て....
「花燭」より 著者:太宰治
とても生きて居れないほどきびしいところではないのか。生活の基本には、そんな素朴な
命題があって、思考も、探美も、挨拶も、みんなその上で行われているもので、こんなに....
「モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
りも、実にもっと大きな相違があるのである。
これから語す物語は、いままで語った
命題の注釈のように、読者諸君には見えるであろう。
一八――年の春から夏にかけて....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
その理由がまたよほど特別なものである。道は自分自体から生ぜられたものでないという
命題を与えて、それからまずこれは絶滅することのできないものであるという結論を引き....
「相対性原理側面観」より 著者:寺田寅彦
活の疎隔した他人はなおさらの事である。 科学上の、一見簡単|明瞭なように見える
命題でもやはりほんとうの理解は存外困難である。たとえばニュートンの運動の方則とい....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
葉の「文法」もきわめて明確に限定されていて少しの曖昧をも許さない。それで、一つの
命題を与えさえすれば、その次に来るべき「文章」はおのずからきまってしまうのである....
「科学者とあたま」より 著者:寺田寅彦
科学者になるには『あたま』がよくなくてはいけない」これは普通世人の口にする一つの
命題である。これはある意味ではほんとうだと思われる。しかし、一方でまた「科学者は....
「浮世絵の曲線」より 著者:寺田寅彦
調べてみたのは主として人物、特に女性を描いたものである。しかし以下にいうところの
命題の大部分は、適当に翻訳する事によって風景画にも応用されるだろうと思っている。....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
観念にほかならない。主観を離れて客観は無い。自然は主観の制約の下にある」といった
命題はいかに私に心強く響いたであろう。しかしまた裏へ回って「見ゆる世界の本体は意....
「金属人間」より 著者:海野十三
てはならなかったものか。それともひじょうに特別な場合として、金属製造という研究の
命題が、特に博士をすっかりひきつけてしまうほどの、ある出来事があったのではなかろ....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
汝は能う、故になさねばならぬ」である。彼の義務は過剰であるというイデー、カントの
命題の顛倒の思想はニイチェに影響した。ツァラツストラは知恵と力にふくれて山から下....
「省察」より 著者:デカルトルネ
、幾何学者たちの間で慣用せられている順序、すなわち何かを結論する前に、求められた
命題が依繁する一切を前もって提論するという順序よりほかの順序に従うことができなか....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
考えた。が、それは間違いで、『花束の虫』と言うのは、只単に、上杉の書いた二幕物の
命題に過ぎないのだが、僕は、その脚本があの丘の上でジリジリに引裂かれていたと言う....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
の真理を追求していく所にある。だから幾何学が二等辺三角形は二等角三角形であるとの
命題を立言するとき、また天文学が遊星は太陽が中心をなしている楕円の軌道をめぐると....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
るものことごとくモルモンなるにあらずと。政教子曰く、車夫の言、論理に合す。論理学
命題の規則中に、主辞、賓辞を転倒するの過失を証明せり。今、モルモン宗は多妻なりの....