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和書
「和書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
和書の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
いつ行っても、古い懸物《かけもの》が懸っている。花も始終絶やした事はない。書物も
和書の本箱のほかに、洋書の書棚も並べてある。おまけに華奢《きゃしゃ》な机の側には....
「ケーベル先生」より 著者:夏目漱石
書斎は耄《ぼ》け切《き》った色で包まれていた。洋書というものは唐本《とうほん》や
和書よりも装飾的な背皮《せがわ》に学問と芸術の派出《はで》やかさを偲《しの》ばせ....
「読書法」より 著者:戸坂潤
らず甚だ水準が高いということだ(コム・アカデミー文学部編)。 (一九三五年・清
和書店版・八十銭) 3 シュッキング著 金子和訳『文学と趣味』 (L. L....
「恩人」より 著者:豊島与志雄
いんですが、少しずつ書物を読んでいます。」 叔父は書棚にぎっしりつまった洋書や
和書を見廻わして、それから壁に懸っている二三の額縁《がくぶち》を見守った。その一....
「過渡人」より 著者:豊島与志雄
明るみを湛えていた。矢島さんの好みで淡色に塗った壁にしつけられた書棚には、洋書や
和書がぎっしりつまっていた。その前に大きい書卓がが」]あって室の真中には円い卓子....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
人種でもが住んでいるほど、区切られて特異であった。 床の間一杯に、おびただしい
和書洋書が積み重ねられ、明り取りの円窓の近くに、相当古いがドッシリとした机が置か....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
は、大そう明かるいものだ。ホタルの光はとにかくとして、大雪の降りやんだ後なら昔の
和書は読めるかも知れないぐらい明かるい。 だから雪の夜道は子供の一人歩きにもそ....
「狂女と犬」より 著者:小酒井不木
鉢の盛んな火勢でむっとする程暖かく、一隅に、机と本箱とが置かれ、机の上には一冊の
和書が開かれたままになって居た。坊さんは、机の上にランプを置いて、押入れから座蒲....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
燈心の油が泣くと燭を剪った。 机のそばには、まだ山のように書物が積んであった。
和書がある。漢書がある。またそのうちにも、禅書もあるし、国史もあり、彼のまわりは....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
八は、そこを去って、別院内の不伝の部屋へ案内を乞うた。 もちろん、不伝は留守。
和書の本棚や、机や経巻などが、冷々と、備えてあるほか、ふつうの住僧の部屋とかわり....