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和親
「和親〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
和親の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
も及ばない。岩瀬肥後はそれを成した人だ。最初の米国領事ハリスが来航して、いよいよ
和親貿易の交渉を始めようとした時、幕府の有司はみな尻込みして、一人として背負って....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
付けられた次第である、と告げてある。もとより膺懲のことを忘れてはならない、たとい
和親を講じても曲直は明らかにせねばならない、攻守の覚悟はもちろんの事であるが、先....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
韓、征韓――あの声はどうです。もとより膺懲のことは忘れてはならない。たとい外国と
和親を結んでも、曲直は明らかにせねばならない。国内の不正もまたたださねばならない....
「堺事件」より 著者:森鴎外
、それを本国へ護送する途中、神戸でフランス人がその一行を遮り留め、朝廷と幕府との
和親を謀るためだと通弁に云わせ、錦旗を奪おうとしたと云う話が伝わっていたからであ....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
なく、例の赤旗事件のために、僕等日本の同志の大部分が投獄され、そしてそれと同時に
和親会の諸同志の上にも厳重な監視が加えられて、会員のほとんど全部は日本に止まるこ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
地球を投げ出したガリレオ、大なるものよりもさらに力強い極微なるもの、王権の終滅と
和親条約《コンコルダ》の絶滅、すべてそれらのものは、一時人心を途方にくれしめた。....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
いうも可なる程なれども、ただ責任の局に在るが故に、止むを得ず外国人に接して表面に
和親を表したるのみ。内実は飽くまでも鎖攘主義にして、ひたすら外人を遠ざけんとした....
「慶応義塾の記」より 著者:福沢諭吉
》を免れず。然るに嘉永の季《すえ》、亜美利駕《アメリカ》人、我に渡来し、はじめて
和親貿易の盟約を結び、またその好《よしみ》を英、仏、魯等の諸国に通ぜしより、我が....
「空罎」より 著者:服部之総
四年)八月二十九日に調印された日蘭追加条約は、嘉永《かえい》六年以来の米以下との
和親条約とちがって、左のごとく自由貿易を規定している。 一条 長崎、函館《はこ....
「汽船が太平洋を横断するまで」より 著者:服部之総
かくて日本問題が、この日以来全然新しい視角から米国上下の関心事となった。 五 「
和親」条約 旧市場の拡張と新市場の獲得とが問題のいっさいだった産業資本主義発展....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
。 後年将軍家継嗣問題を挾んで水幕の反目最もはなはだしかった。しかも他方幕閣は
和親さえあるに今度は通商の決定を迫られているという安政五年正月に、その直前の水藩....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
て、
優れた好運の話をお聴取になりますね。
雄大な智謀が功を奏して、
岸と海との
和親は成就した。
岸を離れる舟を、海は喜んで引受けて、
脚早く遠方へ持って行く。....
「福沢諭吉」より 著者:高山毅
おきましたが――幕府は、一|年のちに神奈川(いまの横浜)で、アメリカとのあいだに
和親条約(おたがいになかよくしようというとりきめ)をむすびました。ところが、それ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
」と。 「茶というものは贅沢や遊びにやるものではない。人間同志、互いに持ちまえの
和親敬愛の情を表すために使う方便だ。そしてその作法というものは、身を慎しみ心を磨....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
ようとしないのであります。もちろん中には、はやくこの点に気がついて、双方の間の融
和親善を図ったものも少くはありません。国家の役人達も、もちろんこれを捨てていたも....