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咒文
「咒文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
咒文の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ちらを振り向きますと、急に片手を高く挙げて、怪しい九字《くじ》を切りながら、何か
咒文《じゅもん》のようなものを口の内に繰返して、※々《そうそう》歩きはじめました....
「星座」より 著者:有島武郎
た》まるというのは名誉なことじゃない。クラーク、クラークとこの学校の創立者の名を
咒文《じゅもん》のように称《とな》えるのが名誉なことじゃない。当世の学問なるもの....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
約束します、あの室を居室と仕ましょう」美人「爾成されば、昔から那の家に伝って居る
咒文が手に入りますから、其の
咒文を暗誦して、能く其の意味をお考え成さい、必ず貴方....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
て、厳重にかの女を拷問すると、老女は苦しい息のもとで答えた。 「わたくしは一種の
咒文を知っていまして、それを念じると能く異鳥に化けることが出来ますので、夜のふけ....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
を薫じるような芸当はとてもできない」 「まア、いいさ。今に、わかる」 彼は又、
咒文をとなえた。 「君がいくらデカダンぶっても、赤城風雨先生の苦難と栄光にみちた....
「白痴」より 著者:坂口安吾
のに、その女との生活が二百円に限定され、鍋だの釜だの味噌だの米だのみんな二百円の
咒文を負い、二百円の
咒文に憑かれた子供が生まれ、女がまるで手先のように
咒文に憑か....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
に托す、下の下ですよ。なぜなら所有するものは失ふです。兵隊は何も持たない。魔法も
咒文も持たないです。だから宇宙を持つのです。しかるに天妙教が、すなはちその正体は....
「安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
兵法とすらも関係はなかろう。もっともっと古いものだ。なぜなら、この秘術とは全部が
咒文だからである。たとえば、敵を組み伏せても刀が抜けない時には南方を向き次の
咒文....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
飛びに空を渡るとしよう」 鉄冠子はそこにあった青竹を一本拾い上げると、口の中に
咒文を唱えながら、杜子春と一しょにその竹へ、馬にでも乗るように跨りました。すると....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、実にたまらないタノシミですね。では、御成功を祈りますよ」 そして、更に一言、
咒文の様につけたした。 「ムリハツツシメ」 ★ 一週間目の....
「俊寛」より 著者:倉田百三
らせて、宗盛に似せてつくった藁人形を煮ました。悪僧らはあらゆる悪鬼の名を呼んで、
咒文を唱えつつ鼎のまわりをまわりました。まるで夢中で、つかれたもののように、しつ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
。堅紙の表紙に父の「お家流」の見出しが敦厚な書体で書いてあるのが、見る毎に何かの
咒文のように私の目に映った。 私がわざと本を落して汚したのが父に解ったのであろ....
「能面の秘密」より 著者:坂口安吾
とって何かをやったんです」 「それで」 「そのとき爺さんは低いつぶれ声で外国語の
咒文のようなことを云ったんです。ラウオームオー。そうきこえたんです」 「ラウオー....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
みんな心をそろえて、 「チョーセイ、チョーセイ、チョーセイ、チョーセイ」 と、
咒文を唱えながら、一心不乱にセンベイをひっくりかえして焼いている。 これを知っ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
てその寂寥なる山間の道場に入って秘密の法則でもって防霰弾を沢山に製造して、一種の
咒文を唱え、その一つ一つに
咒文を含ませて置くんです。此丸が夏|霰の降って来る時分....