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品評
「品評〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
品評の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「酒の追憶」より 著者:太宰治
古谷君は懐手《ふところで》して、私の飲むのをじろじろ見て、そうして私の着物の
品評をはじめた。 「相変らず、いい下着を着ているな。しかし君は、わざと下着の見え....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
画家を集めて裾模様の展覧会を遣ると、一方では西陣の腕ッコキ連を呼び出して友禅染の
品評会をやるといった調子である。出来る限り一般の批評に訴えて信用ある仕事をしたい....
「号外」より 著者:国木田独歩
けれどもが、さし向かえば、些の尊敬をするわけでもない、自他平等、海藻のつくだ煮の
品評に余念もありません。 「戦争がないと生きている張り合いがない、ああツマラない....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
初期の時代に属していた。 素人の熱心な飼育家も多く輩出した。育てた美魚を競って
品評会や、美魚の番附を作ったりした。 その設備の費用や、交際や、仲に立って狡計....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、この宿場らしい町中の旅籠屋にまで回って来ている。当今の時勢について、かれこれの
品評を言い触らす輩があっては、諸藩の人気にもかかわるから、右ようのことのないよう....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
っている。別に現今のよう、その製作が展覧会などで公開され、特選とか推薦とかいって
品評されるわけでもなく、特にまた師匠が明らさまに優劣を保障するわけでもないが、何....
「阿宝」より 著者:田中貢太郎
外に出て遊ぶので、軽薄の少年が隊を組んで随いて往って、口から出まかせに女の美醜を
品評するのであった。孫の同窓の友人も強いて孫を伴れて郊外に往った。すると友人の一....
「連環記」より 著者:幸田露伴
あろうが、それでも詩文の道にかけては御尋ねの出るのは自然の事で、或時当世の文人の
品評を御求めになった。そこで保胤は是非無く御答え申上げた。斉名が文は、月の冴えた....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
小親さん、小六さんの人気おこし、おこしはよしか。お菓子はよしか。」 いまの能の
品評やする、ごうごうと鳴る客の中を、勢いよく売ありきて、やがてわが居たる桟敷に来....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
おいてくれたから、用意の部屋へ通る。 「あなた方は御運がよろしいのですよ。昨日、
品評会で一等の牛を殺したのです。この肉は一般のお客様には出しませんし、まだ、どな....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
になっています。そして秋田犬にも小型、中型、大型と三種あることになっており、犬の
品評会にも三種の秋田犬がそれぞれ出品されて、別々に審査をうけるのである。 しか....
「西航日録」より 著者:井上円了
時に急激なるも、永く堅忍するあたわず、小事に拘泥して全局をみるの識見に乏し。人を
品評し褒貶するに巧みなるも、自ら進取し実行するの勇を欠く。幸いに戦いに臨みて死を....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
まった強情とも、同じように公家の間のものではない。そして、正徹・尭孝の両師を比較
品評した上で、個人の才分よりは一層おしの利く二条流の格式に惚れて、尭孝の門弟とな....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
婦人参政権の運動を起すなど言うているぜ」 読経の続く間、梅田と松島は一々芸者の
品評をやっていた。それでも焼香が始まると梅田は市会を代表して、焼香に出た。 葬....