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「哺乳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

哺乳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
座間の肩をかりて蹌踉とゆくうちに、あたりの風物がまた一変してしまった。 大きな哺乳類はまったく姿を消し、体重はあっても動きのしずかな、王蛇や角喇蜴などの爬虫だ....
獏鸚」より 著者:海野十三
ついても研究してみたかい」 「それはやってみたよ」と彼は不服そうに云った。「獏は哺乳類のうちの奇蹄目で獏科の動物だ。形は犀に似て、全身短毛をもって掩われ、尾は短....
婦人の天職」より 著者:堺利彦
受け、ことにその分娩の際には、十分なる設備と十分なる看護とを与えられ、分娩後にも哺乳の任務の外は多くの助力を受け、しかして必要なる哺乳時期を過ぐれば、幼児の世話....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《よっつ》になった以上は、単に育てるだけではいけないということに気がつきました。哺乳の世話だけは、もう卒業したようなものだから、それを教育の方に振向けなければな....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
るべき動物で、自分の子供をしか愛せず、自分の夫をしか恐れていなかった。彼女はただ哺乳動物《ほにゅうどうぶつ》であるから母親になったまでである。その上、彼女の母親....
女性の諸問題」より 著者:倉田百三
聖母といえども、この母猿の本能的感情より発祥しなくてはぬけがらの聖母である。その哺乳、その愛撫、その敵からの保護の心づかい、私は見ていて涙ぐましくさえなる。向ヶ....
婦人と職業」より 著者:倉田百三
ともに家庭を留守にして働くのである。婦人には月々の生理週間と妊娠と分娩後の静養と哺乳との、男子にはない特殊事情がある。これは自然が婦人に課したる特殊負荷であって....
兎と猫」より 著者:井上紅梅
だ多くの者が死んだに違いない。彼等は一回に決して二つやそこら生むものではないが、哺乳が平均しないため、十分|哺《はぐく》むことが出来ないで、先きへ生れた者は餓死....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
物はこれに限るということだ。同じような習性は、猿にもあるようだ。あるいは群棲する哺乳類、否、動物の多くがそうなのかも知れない。人間だって、ツイ千年前ぐらいまでは....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
おそろしい川で、鰐や、泥にもぐっている“Ragh”という小鱶がいる。 ほとんど哺乳類のいないこのニューギニアは、ただ毒虫と爬虫だけの世界だ。やがて、独木舟を芋....
盗難」より 著者:佐藤垢石
拭っていた。 春が俄に私の家庭を訪れたのである。だしぬけに母となった家内は人工哺乳に、洗濯に、縫物に、乳母車を押して散歩に、朝から暮れるまで眼がまわる程の忙し....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
一方が承知しなくても、結婚が可能なのですか? 」 「いや、なに、魚類の世界では、哺乳動物の間で行われるような結合を必要としないで雌種が腹の中で妊娠しないのですか....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
て、気息また奄々たるもの、重なり重なり乗り越え、飛び越ゆるもの、 乳児を抱き、哺乳するもの、 匍い寄り啼き寄る幼獣、 また、強者に虐殺された死屍、腐れて啄....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
今年はそれをさんしょううおの卵でやっているのだった。それに成功したらなんとかして哺乳類でやってみたいのである。 妻が手おけに井戸水をくんで来た。中にきゅうりと....
歌う白骨」より 著者:妹尾アキ夫
詳しいでしょう? パイプを足でもったとかかずに、手でもったとかいてある。石炭箱や哺乳壜から煙草をだしたんじゃない、煙草入れから煙草をだしたとかいてある。ちぇっ!....