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唐
「唐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
唐の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
き写しじゃげえせんか。が、そりゃまあ大目に見ても、いい筋がありやす。なにしろ先が
唐《から》の物でげしょう。そこで、まずそれを読んだというだけでも、一手柄《ひとて....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
は読みかけた書物を閉じながら、無愛想にこう問いかけた。云うまでもなく私には、彼の
唐突な訪問が意外であると共に腹立しかった。と同時にまた別荘番が一言《いちごん》も....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
生死《ごしゅしょうじ》の図を描《か》いた竜蓋寺《りゅうがいじ》の仏事の節、二人の
唐人《からびと》の問答を御聞きになって、御詠《およ》みになった歌でございましょう....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
っている。彼はその夕明りの中にしみじみこの折目のついた十円札へ目を落した。鼠色の
唐艸《からくさ》や十六|菊《ぎく》の中に朱の印を押した十円札は不思議にも美しい紙....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
《つきじ》居留地の図は、独り銅版画として興味があるばかりでなく、牡丹《ぼたん》に
唐獅子《からじし》の絵を描いた相乗《あいのり》の人力車《じんりきしゃ》や、硝子取....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
と思うだろう。ところがそうじゃない。そもそも、日本人だと思うのが間違いなんだ。毛
唐《けとう》の役者でね。何でも半道《はんどう》だと云うんだから、笑わせる。
そ....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
ば日本の歴史教科書は一度もこう云う敗戦の記事を掲げたことはないではないか?
「大
唐《もろこし》の軍将、戦艦《いくさぶね》一百七十艘を率《ひき》いて白村江《はくそ....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
想家である、その田代君がこんな事を云い出す以上、まさかその妙な伝説と云うのも、荒
唐無稽《こうとうむけい》な怪談ではあるまい。――
「ほんとうですか。」
私が再....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
へひろげると、指である箇所をさしながら、読み給えと云う眼つきをした。それがあまり
唐突《とうとつ》だったので、技師はちょいと驚いたが、相手の少佐が軍人に似合わない....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
義に対する、盛な歎賞の辞をならべはじめた。
「過日もさる物識りから承りましたが、
唐土《もろこし》の何とやら申す侍は、炭を呑んで唖《おし》になってまでも、主人の仇....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
に通じない叔母の返事は、心細いくらい曖昧《あいまい》だった。それが何故《なぜ》か
唐突と、洋一の内に潜んでいたある不安を呼び醒ました。兄は帰って来るだろうか?――....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
好《い》いですか? 妙子を囲んでいるのは寂しい漢口《ハンカオ》の風景ですよ。あの
唐《とう》の崔※《さいこう》の詩に「晴川歴歴《せいせんれきれき》漢陽樹《かんよう....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
こう言う渚に寄せて来る浪を眺めていた。
「君は教師の口はきまったのか?」
Mは
唐突《いきなり》とこんなことを尋ねた。
「まだだ。君は?」
「僕か? 僕は……」....
「小杉未醒氏」より 著者:芥川竜之介
姿を見るような気がする。気取った形容を用いれば、梅花書屋の窓を覗いて見ても、氏の
唐人は気楽そうに、林処士の詩なぞは謡っていない。しみじみと独り炉に向って、〔Re....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
挑とが紐でつないで、にぎやかに花づなのように壁につるしてあったが、なかに赤く光る
唐がらしが点々としていた。ドアが一つちょっと開けはなしてあったので、彼がのぞくと....