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「唐橋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

唐橋の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
はっきりと眼の前に浮び上って来ている。 三井、阪本、大津、膳所《ぜぜ》、瀬田の唐橋《からはし》と石山寺が、盆景の細工のように鮮かに点綴《てんてい》されている。....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 「それ、これを見な、ここが逢坂山の大谷で、ここが大津だ、大津から粟津、瀬田の唐橋《からはし》を渡って草津、守山、野洲《やす》、近江八幡から安土、能登川、彦根....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
子の嫁入した翌年の正月早々に、九条家においてその家礼すなわち執事の役をしておった唐橋|大内記《だいないき》在数が殺害された事件があったからであろう。そもそも二重....
田原藤太」より 著者:楠山正雄
一 むかし近江の国に田原藤太という武士が住んでいました。ある日|藤太が瀬田の唐橋を渡って行きますと、橋の上に長さ二十|丈もあろうと思われる大蛇がとぐろをまい....
南国太平記」より 著者:直木三十五
駕屋は、深雪を、じっと眺めてから、囁き合って、去って行った。 「ところも、瀬田の唐橋で、手前に大津とは、紀妙寺《きみょうでら》、へい、今日は」 南玉が、御叩頭....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
はひそかに心で願った。 白鷺城の巨大な石垣と白壁が、眼のまえに仰がれた。大手の唐橋をずかずかと沢庵は先に立って渡って行くのである。 鋲打の鉄門のかげに、槍ぶ....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
それからの二人の旅は至って無事だった。ただ恨みは、近江の湖畔へ出ても、瀬田の唐橋を渡っても、また逢坂の関を越えても、とうとう武蔵の消息はわからないでしまった....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、そなたが待った こたびは、わたしがそなたを待とう ひと足先に、大津へ出、瀬田の唐橋に牛をつないでいる くさぐさの話、その節 彼は、そう書いた自分の文言を詩....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、極めて旧式な――土豪時代の砦なので、濠も繞らしてないし、従って城壁も見えない。唐橋もない。ただ、漠とした一面の藪山であった。 「あっ? ……誰だろう……あんな....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
に、洛中の屋根や山川を俯瞰してみた。山をまわって、東の一角に立つと、瀬田川の口や唐橋が見える。――ここから瀬田が見えるなどは、来てみないと、想像では書けない。牛....