唱え言[語句情報] »
唱え言
「唱え言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
唱え言の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鬼を追い払う夜」より 著者:折口信夫
して、呼びかける家があると、その表口に立って、その一家が、今夜から将来幸福になる
唱え言を唱えて、お礼の銭を貰っては、又先へ出掛けます。 春になる前夜の、賑やか....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
の醒め際に少し身を顫わしていたが、暫くしてから気が附いたらしく、口中で低声に何か
唱え言をしているように見えた。それは「南無」というように聞える。鶴見は両三遍唱え....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
に吠えつかれたときに、それを止めるマジナイがあります。すなわち、その犬に向かって
唱え言をすると、犬が吠えるのをやめる。その
唱え言に曰く、「われは虎、いかに鳴くと....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
唱えてやったならば幾分かありがたい利目があるであろうと思われる。
けれどもその
唱え言をして居る様を見るのが余計に悲しくって、私はもう涙が流れその首を切り落すの....
「山の人生」より 著者:柳田国男
わちこれである。一通りの方法で所要の状態に陥らない場合には、一人を取囲んで多勢で
唱え言をしたり、または単調な楽器の音で四方からこれを責めたりした。警察などがやか....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
、大抵は成人の所作の模倣であった。これも多分は古い時代に、餅を烏に投げ与えた際の
唱え言で、烏|勧請は即ち烏を迎えて、饗応をするという意味であったのを、後には口拍....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
都はこの鹿々が犬にでもなったものか、 ペスペスこれなんぼ などといっている。この
唱え言葉はもっと奇妙に変っているのだが、それはもう一度|後でいう。四国から東では....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
のように、麦畠の上に蓑をしいてその上に転がり、 やれ腹ふとや、背ごわれや という
唱え言をするのを見ると、乞食にまで正月をさせるほどの、食物の豊かなるべき日であっ....