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問
「問〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
問の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
せながら、心|静《しずか》にその日を待った。今はもう敵打《かたきうち》は、成否の
問題ではなくなっていた。すべての懸案はただその日、ただその時刻だけであった。甚太....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
もし鎮守府司令長官も頓死《とんし》か何か遂げたとすれば、――この場合はいささか疑
問かも知れない。が、まず猫ほどではないにしろ、勝手の違う気だけは起ったはずである....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
向が、果して内蔵助にとって、愉快なものだったかどうかは、自《おのずか》らまた別な
問題である。
彼の述懐を聞くと、まず早水藤左衛門は、両手にこしらえていた拳骨《....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
絵画のニスとのにおいである」(メレジュコウフスキイ)もし自分に「東京」のにおいを
問う人があるならば、自分は大川の水のにおいと答えるのになんの躊躇《ちゅうちょ》も....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
った。机の前には格子窓《こうしまど》がある、――その窓から外を見ると、向うの玩具
問屋《おもちゃどんや》の前に、半天着《はんてんぎ》の男が自転車のタイアへ、ポンプ....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
上主義に傾いていますから。……勿論近代的恋愛でしょうね?
保吉 さあ、それは疑
問ですね。近代的|懐疑《かいぎ》とか、近代的盗賊とか、近代的|白髪染《しらがぞ》....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
あし》とも腿《もも》から腐っています。」
半三郎はもう一度びっくりした。彼等の
問答に従えば、第一に彼は死んでいる。第二に死後|三日《みっか》も経《へ》ている。....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
を張っていたとか言うことだった。
「海蛇なんてほんとうにいるの?」
しかしその
問に答えたのはたった一人《ひとり》海水帽をかぶった、背の高いHだった。
「海蛇か....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
住んでいるか、お前は知っていないかね?」 日本人はその人力車夫へ、いきなりこう
問いかけました。支那人は楫棒を握ったまま、高い二階を見上げましたが、「あすこです....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
労人である。その証拠には自分の如く平生好んで悪辣な弁舌を弄する人間でも、菊池と或
問題を論じ合うと、その議論に勝った時でさえ、どうもこっちの云い分に空疎な所がある....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
予は越後三条の生れなり。父は農と商を兼ねたり。伯父は春庵とて医師なり。余は父よりは伯父に愛せられて、幼きより手習学
問のこと、皆な伯父の世話なりし。自ら言うは異な事なれど、予は物覚えよく、一を聞て....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
もやっていた。リボーは名前から判ずると、生来の英国人では無いらしい。とにかく、学
問も多少あったし、占星術も学んだという人である。 一八〇四年にミケルは十三歳朝....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
コネティカット州の生れだったが、その州はアメリカじゅうに森林の開拓者はもちろん学
問の開拓者も供給し、毎年大ぜいの木樵を辺境におくり、教師を田舎に出している。クレ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
打ちどころのないその生涯は、フランス中の裁判所の評判になった。弁護士、若い法律顧
問、判事たちも、二つの凹んだ眼が光っている彼の痩せた顔に、大きな敬意を表するため....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
が、香椎の山奥で作ったと云う水密桃だの梨だの葡萄だのを市場――筆者の父は青物果実
問屋の親爺であった――へ持って来られていたのをよく知っている。その頃久作さんは農....