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「問い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

問いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
なかった。 「何か御用ですか。」 私は読みかけた書物を閉じながら、無愛想にこう問いかけた。云うまでもなく私には、彼の唐突な訪問が意外であると共に腹立しかった。....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ら、ある時、それを枷《かせ》にして、御同輩の誰彼が、手を換え品を換え、いろいろと問い落そうと御かかりになりました。すると鴉の左大弁様は、苦しまぎれの御一策に、 ....
十円札」より 著者:芥川竜之介
。」 「朝日?」 物売りは不相変《あいかわらず》目を伏せたまま、非難するように問い返した。 「新聞ですか? 煙草《たばこ》ですか?」 保吉は眉間《みけん》の....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
私の方をふり向くと、『君は彼等に同情が出来るか。』と、真面目《まじめ》な顔をして問いかけました。私は元よりの洋行帰りの一人として、すべて旧弊じみたものが大嫌いだ....
河童」より 著者:芥川竜之介
たね? クラバック君。」 僕はほとんど挨拶《あいさつ》の代わりにこう大音楽家へ問いかけました。 「どうするものか? 批評家の阿呆《あほう》め! 僕の抒情《じょ....
袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
も己の待っていた、この今の関係にはいってしまった。では今は? 己は改めて己自身に問いかけよう。己は果して袈裟を愛しているだろうか。 が、その答をする前に、己は....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
「誰が生きているのさ?」 しばらく無言《むごん》が続いた後《のち》、お蓮がこう問い直すと、声はやっと彼女の耳に、懐しい名前を囁《ささや》いてくれた。 「金《き....
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
云ったらしかった。まだ頭のぼんやりしていた自分は「多加志が?」と好《い》い加減に問い返した。「多加ちゃんが悪いんだよ。入院させなければならないんだとさ」自分は床....
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
のおしゃべりにも似ず、悠々と巻煙草《まきたばこ》に火をつけてから、あべこべに僕に問い返した。 「きのう僕はそう言ったね、――あの桟橋の前の空き地で五人ばかり土匪....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
うな微笑をちらりと唇頭《しんとう》に浮べながら、今度は静な口ぶりで、わざとらしく問いかけた。 「君は僕の云う事を信ぜられない。いや弁解しなくっても、信ぜられない....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
大多数は何時か教えられたように、円いと一図に信じているのに過ぎない。なぜ円いかと問いつめて見れば、上愚は総理大臣から下愚は腰弁に至る迄、説明の出来ないことは事実....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
住んでいるか、お前は知っていないかね?」 日本人はその人力車夫へ、いきなりこう問いかけました。支那人は楫棒を握ったまま、高い二階を見上げましたが、「あすこです....
良夜」より 著者:饗庭篁村
、口早に女房にも告げ神仏の来臨の如く尊敬して座敷へ通し、何はさて置き伯父の安否を問い、幾度か昔救われたることを述べ、予が労れをいたわりて馳走かぎりなし。翌日は先....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
であったろうか。」 もっともこの後といえども、海軍省や内務省等から学問上の事を問い合わせに来るようなことがあると、力の許す限りは返答をした。一八三六年からは、....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
腕を腰にあて、わずかではあるが、まことに偉そうに頭を動かしながら、額をちぢめて、問いただしたことは、この物語が教えようとするのは何か、ということと、この物語は何....