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善戦
「善戦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
善戦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
の士、安井新左衛門家元は鳴海の戦に十七騎を射落して居る。 この様に信長の将士は
善戦して居るのだが、何分にも今川勢は大勢であるから正攻の戦では大局既に信長に不利....
「運命」より 著者:幸田露伴
朱能あり、能は張玉と共に初より王の左右の手たり。諸将の中に於て年最も少しと雖も、
善戦有功、もとより人の敬服するところとなれるもの、身の長八尺、年三十五、雄毅開豁....
「李陵」より 著者:中島敦
ること、古《いにしえ》の名将といえどもこれには過ぎまい。軍敗れたりとはいえ、その
善戦のあとはまさに天下に顕彰するに足る。思うに、彼が死せずして虜《ろ》に降《くだ....
「風知草」より 著者:宮本百合子
、ひろ子には犇々《ひしひし》とわかった。重吉はかえって来てから、自分が感じている
善戦し責任を果した満足と歓喜とを、彼におとらない程度まで実感し、慶賀にみたされて....
「新世界の富」より 著者:宮本百合子
れ、拡大されただろう。早く彼女の最近の収穫を読みたいと思う。そこには全ソヴェトの
善戦の誇りがあるだろう。真の勝利とは、どういうものであるかということを鳴りひびか....
「祭日ならざる日々」より 著者:宮本百合子
る動きを感じている。新聞は毎日毎日、勇壮無比な形容詞をくりかえして、前線の将士の
善戦をつたえているが、現代の読者が、ああいう大ざっぱで昔風の芝居がかりな勇気とい....
「フェア・プレイの悲喜」より 著者:宮本百合子
い女性がスポーツの精神を理解すると云うならば、人生におけるフェア・プレイの美と、
善戦とはいかなるものかという、それら交々《こもごも》の悲喜や勇気などこそ、多くの....
「ものわかりよさ」より 著者:宮本百合子
、私たちはやはり明瞭に自分をごまかさずその敗北を認め、その中での努力をおしまず、
善戦をつづけている人々への喝采と励しとその功績を評価するにやぶさかでない精神をも....
「キュリー夫人」より 著者:宮本百合子
方とともに、最も惨酷な目にあわされた。しかしポーランド人民は、ウクライナの農民が
善戦したとおりに雄々しくたたかって、ナチスをうち破った。単に自分たちの土地の上か....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
こ》みながら、中っ腰になって、善は急げと来たが、その善なるものを急ぐにつけても、
善戦をしなければならない。
善戦をするには、彼を知り、我を知らなければならない。そ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
じつめているものはないことや、スポーツにおけるフェアプレイのよろこび、かなしみ、
善戦というものの勇気、それが人生の感じで、もし私が道具としておしゃもじ一本しか持....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
げても、エッちゃんは浮かない顔で、いっぺん自信がくずれると、せっかくの大勇猛心や
善戦が身にすぎた奇蹟のように思われるらしく、その後はますますネバリがなくなり、シ....
「三国志」より 著者:吉川英治
手は、たちまち駆けみだされた。 「退くな」 「あわてるな」 と、孫堅の旗本は、
善戦して部下を励ましたが、その兵は、甚だしく弱かった。 一ヵ月も前から、なぜか....
「三国志」より 著者:吉川英治
! 片眼」 と、ひと声|吼えておどりかかって来た。 もとより計る気の夏侯惇、
善戦はしながらも、逃げては奔り、返しては罵りちらした。 関羽は大いに怒って部下....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
、姫路を衝いて、一挙に、腹中の異端を、取除こうと試みましたが、両度まで黒田父子の
善戦で、首尾よく撃退しておりまする。これは先にもご報告申しあげて、わが君からも、....