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善知識
「善知識〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
善知識の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
ら、当流はまるで暗やみのごとくになりましょう。 僧二 我々初め数知れぬお弟子衆は
善知識を失うて、途方に暮れる事でございましょう。 僧三 頼りに思う御子息|善鸞様....
「道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
て来たのだ。恋を欺された女の心ほど恐ろしいものと言うてもない。あれほどあっぱれな
善知識だったのが一日一日とたましいの奥を喰み破られて、もうこのごろでは狂気のいろ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
いっておったら、そんなことも言わなくなるだろうが。しかし、まあ行くがいい、そして
善知識になるがいいぞ。そうなったら、わしのところへ来て話して聞かしてくれ。なんと....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
はじめ清澄山で師事した道善房は凡庸の好僧で情味はあったが、日蓮の大志に対して
善知識たるの器ではなかった。ただ蔵経はかなり豊富だったので、彼は猛烈な勉強心を起....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
すのは「善財童子」というものが華厳経に出てくる。森から森をへめぐって、五十五人の
善知識を一人ずつたずねて、これでもいけない、あれでもいけないというので、五十五人....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
けられお前にはあなたのような方がいいのだよと彼を抑えこれを揚ぐる画策縦横大英雄も
善知識も煎じ詰めれば女あっての後なりこれを聞いてアラ姉さんとお定まりのように打ち....
「親鸞」より 著者:三木清
、この魔民おほからん、この鬼神おほからん、この妖邪おほからん。世間に熾盛にして、
善知識と称して、もろもろの衆生をして愛見の坑におとさしめん。菩提の路を失し、眩惑....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
から顕われたのを見て、卯之吉の庭に居た連中、気を揃えて推参に及んだな。 どうだ
善知識だろうと、天窓はこれなり、大手を振って通り抜けた――愚にもつかぬ。 あれ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
たんでしょうね。―― 昨夜は別れてから十何年ぶりかだし、それだし、昨夜くらい、
善知識とも、名僧とも、ありがたいお説教、神仏のおつげと言っては勿体ないかも知れま....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
た。 私は西田さんは実に偉いと感服しました。この後は一燈園にとどまり、天香師を
善知識として修業したいと考えます。お絹さんのことも詳細打ち明けて相談いたしました....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
切の仏教はいかなる者にも存在して居るに相違ないけれども、昔|善財童子が五十三人の
善知識を天下に尋ね廻ったということがある。その経歴の苦しかった事は実に我々仏教僧....
「法然行伝」より 著者:中里介山
ども、自然に延び延びになって月日を送られていたが、後白河法皇御最期の時、法然が御
善知識に召されて参った時に御室も御参会があって、その時に又右の話が出て、 「こう....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
級があって、たとい五逆十悪の如き諸の不善の業を具している程のものでも、死ぬる時に
善知識に遇うて妙法を聞き、念仏すれば、下品下生の極楽へは生れる事が出来るとさえ説....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
般の法師が特殊民であり、特に非人であり乞食であるといっても、あえてこの尊敬すべき
善知識達を侮辱したものではない。特に弘法大師の「金剛定寺御乞食」というが如きは、....