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喘鳴
「喘鳴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
喘鳴の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
た。「あのまたとない光は、昼の光でもなければ夜の光でもございません。ジイジイっと
喘鳴のようなかすれた音を立てて燃えはじめると、拡がってゆく焔の中で、薄気味悪い蒼....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
けるだけのものを書きつくしたのではないか。無理に、――この執拗《しつよう》な咳と
喘鳴と、関節の疼痛《とうつう》と、喀血《かっけつ》と、疲労との中で――生を引延ば....
「一つの芽生」より 著者:宮本百合子
なのに対して、脈は百二十という差を現わした。 そして、最後の徴《しるし》である
喘鳴《ぜんめい》が起り始めたのである。始め私はただ痰《たん》が喉にからまっている....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
ステキもない長大な大の字を描いて、眼を真白く剥き出したまま伸びている。ゴロゴロと
喘鳴を起していたところから考え合わせるとあの時がモウ断末魔らしかったんだがね。 ....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
もなく私が執っていた触れるか触れないか程度の脈搏が見る見るハッキリとなり、突然に
喘鳴が聞こえ初めたと思うと、老先生は如何にも立腹されたらしく、仰臥して眼を閉じた....