喫飯[語句情報] » 喫飯

「喫飯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

喫飯の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
して置いて下すったでしょうか」 「うん。捜が――捜がしたに違ない」と先生の口が、喫飯《めし》と返事を兼勤する。食事はしばらく継続する。 「さあ食堂へ行こう」と宗....
趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
二十四時間のうち二十三時間五十五分までは皆意味のある言葉を使っている。着衣の件、喫飯《きっぱん》の件、談判の件、懸引《かけひき》の件、挨拶《あいさつ》の件、雑話....
学者と名誉」より 著者:夏目漱石
する学者の研究と発見とに対しては、その比較的価値|所《どころ》か、全く自家の着衣喫飯《ちゃくいきっぱん》と交渉のない、徒事《いたずらごと》の如く見傚《みな》して....
獄中記」より 著者:大杉栄
手を置いたままの形で首を下げた。僕はぼんやりしてみんなのすることを見ていた。 「喫飯!」 また何のことだか分らない、ただぱあんというのだけがはっきりと響く、大....
高浜虚子著『鶏頭』序」より 著者:夏目漱石
《け》しからん事|許《ばか》りであるうちに、一貫して斯《こ》う云う事がある。着衣喫飯の主人公たる我は何物ぞと考え考えて煎《せん》じ詰《つ》めてくると、仕舞《しま....
道〔扉の言葉〕」より 著者:種田山頭火
出て来るのである。 平常心是道、と趙州和尚は提唱した。総持古仏は、逢茶喫茶逢飯喫飯と喝破された。これは無論『山非山、水非水』を通しての『山是山、水是水』である....
西航日録」より 著者:井上円了
味あるを覚ゆ。この校の規則として、通学生も昼食料を納めて、寄宿生と同様に食堂にて喫飯するなり。 大学はもちろん、市内の学校中名あるものは、みな授業および校舎を....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
かかる風波船動の中、食堂へ列席せざるものは十四、五人くらいにして、そのほかはみな喫飯せり。もって船客のいかに船に強きかを知るを得べし。今朝、約九百マイルを隔てて....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
匂いだ。僕の匂いもよいだろう。「一大事とは唯今のことなり」まさに然り。「此亦放尿喫飯脱糞之徒耳」藤本君は思わずくすりと笑った。「どうしても問題が解けぬときは、ま....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
開するか。核に入って核を破るか。 自笑十年行脚事 痩藤破笠扣禅扉 元来仏法無多子喫飯喫茶又著衣 これは愚堂和尚が自嘲の作という一|偈であった。武蔵は今、それを....