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営所
「営所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
営所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「船医の立場」より 著者:菊池寛
で、手真似で追い払ったが、執拗《しつよう》にどこまでもついて来た。 彼らはふと
営所らしい建物の前へ来た。日本の兵卒らしい人間が、槍のようなものを持って、その門....
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
船が出た。帝国万歳《ていこくばんざい》とかいてある。天主の松の上をふわふわ飛んで
営所のなかへ落ちた。次はぽんと音がして、黒い団子が、しょっと秋の空を射抜《いぬ》....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
地図を画いた。土ほこりはその上に黄黒くたまった。じゃり/\する。 「のろくさと、
営所に居るように油を取ってはいけない! これは正真正銘の戦時だぞ。」重藤中尉が六....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
叫びつつのけぞり――紅の靄閉ざせる目の前に渦まきて、次第にわれを失いぬ。 大本
営所在地広島においては、十|月中旬、第一師団はとくすでに金州半島に向かいたれど、....
「道標」より 著者:宮本百合子
か全然知っていませんでした。ところが、或る晩、二時頃でした。急にわれわれの粗末な
営所へ武装した兵士の一隊がやって来ました。その頃は、どこへ行ったって武装した兵士....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
であったが、天下の形勢を憂慮する余り、近所界隈の畑や鶏舎を荒し、犬猫の影を絶ち、
営所の堀の蟇を捕って来て、臓腑を往来に撒布するなぞ、乱暴狼藉到らざるなく、健児社....
「子供・子供・子供のモスクワ」より 著者:宮本百合子
....
「文学のひろがり」より 著者:宮本百合子
、アムンゼン、ピーリ等が北極に於てとげた功績を詳細に研究して、極北に学術探検隊の
営所を創設すること、飛行機の助けをかりて創設しようという、「単純で現実的でありな....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
う方、君が来て呉れるというハガキを見てから、それをほところに入れたまま、ぶらぶら
営所の近所まで散歩して見たんやけど、琵琶湖のふちを歩いとる方がどれほど愉快か知れ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。私どもの兵営が変わって、今までムロンだったのが、ガイヨンになったんです。で元の
営所からこんどの
営所へ行くには、パリーを通らなければなりません。それで私は、ちょ....
「甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
不明ということにはなっているが、真実は、土方殿が、近藤先生の命令によって、壬生の
営所で、深夜寝首を掻かれたくらいで。……だがわしは細木を斬るのは厭だったよ。永之....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
午前十時ごろ若い将校から多量の酒と弁当の注文をうけたが、ここもあるいはかれらの宿
営所として占領されるかもしれない。 田沼先生は、一通り以上のような状況を話しお....
「三国志」より 著者:吉川英治
ひとりの侍臣を勅使として、彼の陣へつかわされた。 勅使は、聖旨を体して、曹操の
営所へおもむいた。 曹操は、勅使と聞いて、うやうやしく出迎え、礼を終って、ふと....
「三国志」より 著者:吉川英治
頃、突然、蜀の陣で金鼓を鳴らすと、それを機に、魏のほうでも引揚げの鼓を叩き、※の
営所へ引き退いた。 これは養子の関平が、いかに英豪でも年とった父のこと、長戦に....
「三国志」より 著者:吉川英治
ていた。 折ふし陣地を見廻っていた司馬懿仲達が、ふとその声を聞きとめた。仲達は
営所に帰るやいなすぐ左右の者を派してその部将を床几の前に求めた。 「汝だな。先ほ....