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「嗜好〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

嗜好の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
がいありません。さあ、そうしてもっといい国家を樹てましょう。恋愛だとか性欲だとか嗜好だとか人間の欲望を徹底的に進展する新国家を樹てましょうよ。さあわたしを早く抱....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
得る。それは女性に能力がないというよりは、それらのものが凡てその根柢に於て男性の嗜好を満足するように作られているが故に、それを産出するのもまたおのずから男性の手....
猫と色の嗜好」より 著者:石田孫太郎
純白色のものを以て最も高尚なものとするのは、我輩文明人の常である、左れば染色上の嗜好より人の文野を別てば、白色|若しくは水色等を愛する者は最も文化したるもので、....
去年」より 著者:伊藤左千夫
うと五体もすくむような心持ちがする。しかるにもかかわらず、持って生まれた趣味性の嗜好は、君も知るごとく僕にはどうしても無趣味な居住はできないのだ。恋する人は、理....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
ているのは楽しいものである。東洋では花卉栽培の道は非常に古いものであって、詩人の嗜好とその愛好する花卉はしばしば物語や歌にしるされている。唐宋の時代には陶器術の....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
はよく知っていた。鼎造の祖父に当る人がやはり東京の山の手の窪地に住み金魚をひどく嗜好したので、鼎造の幼時の家の金魚飼育の記憶が、この谷窪の金魚商の崖上に家を構え....
海底都市」より 著者:海野十三
して、二十年前あるいはそれより以前《いぜん》の生活や社会事情や人格《じんかく》や嗜好《しこう》、言動《げんどう》、能力などといういろいろな事柄《ことがら》を研究....
心臓盗難」より 著者:海野十三
、恋敵の胸に不細工きわまる代用心臓をぶら下げさせた。それはそういう恰好が今福嬢の嗜好に適しないと考えたからなんだろう。――ところが、実行をしてみると誤算が現われ....
良人教育十四種」より 著者:岡本かの子
愛する態度に出でよ。夫は心明るく次の職業を探す勇気に向えましょう。 何かほかの嗜好物に転換させるか、もし万不可能な時は、妻自身大酒をのむか、但しはのみたる振り....
岡本一平論」より 著者:岡本かの子
を喫えば、一日に刺戟の強い巻煙草の箱を三つ四つも明けるという風で、凡て、徹底的に嗜好物などにも耽れて行くという方でした。 食味なども、下町式の粋を好むと同時に....
梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
こわしたそうだが、そんな殺伐なことがまだ戦国時代の血腥い風の脱け切らぬ江戸ッ子の嗜好に投じて、遂には市川流の荒事という独特な芸術をすら生んだのだ。 荒事といえ....
『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
興の中に刺戟をうけ、科学というものに大きな興味をもっている。だから科学小説がその嗜好に投ずるのである。 いかにこの青少年層が科学小説に対し熱意をもっていてくれ....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
に堪えないのは、彼等が多大の興味を以て日常の食事を楽む点である、それが単に個人の嗜好と云うでなく、殆ど社会一般の風習であって、其習慣が又実に偉大なる勢力を以て、....
褐色の求道」より 著者:岡本かの子
、その他の欧洲人で仏教に興味を持つという人々とかに出会い、如何に彼等が小乗趣味の嗜好者であり、滅多に大乗教理を受け付けそうもない素質的のものであるかを根本に感じ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
蛮民中、最下等に属する人種にして、いかなる虫類にてもこれを食し、なかんずく彼らの嗜好するものは、トカゲ、蛇、蛙、毛虫の類なりという。以上、深く内部に入らざるをも....