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嘘吐き
「嘘吐き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
嘘吐きの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「HUMAN LOST」より 著者:太宰治
合はじめよ。 私は君を一度あざむきしに、君は、私を千度あざむいていた。私は、「
嘘吐き」と呼ばれ、君は、「苦労人。」と呼ばれた。「うんとひどい嘘、たくさん吐くほ....
「恋」より 著者:渡辺温
て、幾度も幾度も接吻しながらさて小さい声で囁くようにこういいました。「まあ!――
嘘吐き! あんたって人はなんて
嘘吐きなの! あたしには、兄さんなんて、厄介な者は....
「嘘」より 著者:渡辺温
雪降りで退屈で古風な晩であった。 井深君の邸に落ち合った友達が五六人火のそばに寄って、
嘘吐き――話の話しくらべをした。自分の素晴しい嘘で人を担いだ話や、またはそのあべ....
「鉄鎚」より 著者:夢野久作
まなこ》になっている人間を見るのは非常に面白かった。前にも書いた通り叔父は大変な
嘘吐きで、よくお客に中華民国の暦と米相場の高低表を並べて見せて、この日は仏滅だか....
「少女地獄」より 著者:夢野久作
だ訳であったが、好事《こうず》魔《ま》多し、とでも言おうか。彼女独特のモノスゴイ
嘘吐きの天才が、すこし落ち着くに連れて、モリモリと異常な活躍を始めたのは、是非も....
「縮図」より 著者:徳田秋声
れて行くよ。実はその話もあるしね。」 銀子は頷いていたが、やっぱり自分も大胆な
嘘吐きなのかしらと、空恐ろしくもあった。 「しかしいつかの晩ね、僕も三年がかりで....
「骸骨の黒穂」より 著者:夢野久作
…」 「………」 「アレッ……堪忍してエ――ッ」 「……………」 「……嘘|吐き
嘘吐き。ええこの
嘘吐き……エエッ。口惜しい口惜しい口惜しい口惜しい……」 とい....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
、交際りをしないということが掟となっておりますので、何故というに下界人は、悪者で
嘘吐きでペテン師で、不親切者で薄っぺらで、馬鹿で詐欺師で泥棒で、下等だからでござ....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
気持を直した、それが策略であるかも知れないとは思いながら……。 「とにかく君は大
嘘吐きだネ」と八十助は相手の顔にぶつけるように云った。「チャンと生きている癖に死....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
のくせ、齢の割に皮膚が艶々しく、どこか娼婦というよりも喰物の感じが強い女だった。
嘘吐きで、お人好しで、人に瞞されやすく、自分の行為に、善悪の識別というものを持た....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
ねえかよ、ねえ親方、なんのお前さんや源公が、紫錦さんの居場所を知ってるものか。大
嘘吐きのコンコンチキさね。こっちはちゃあんと見透しだあ」トン公は小気味よく喝破し....
「吊籠と月光と」より 著者:牧野信一
僕は何だか不機嫌になって、つかつかと酒場の中へ入った。 「七郎丸、もうこんな
嘘吐きとは友達はおやめよ。そして、これからは、あたしと仲好くしようじゃないか。」....