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器官
「器官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
器官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:ゴーゴリニコライ
あるでしょう。」と、彼は憤然として言った。「御覧のとおり、わたしには、ものを嗅ぐ
器官がないのですよ! ちぇっ、君の煙草なんか、くそ喰《くら》えだ! もうもう、こ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
る物体である。それゆえにこれらの属性をもつべきはずである。』彼はまた、遊星は運動
器官をもたないから自分で動くことはできないと言っている。世界の中心点に位する大地....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
ますが、貴方は生物学と外科とにすぐれた頭脳と腕とで、蟒の腹腔に穴をあけ、その消化
器官の液汁を、丹念に採集したのです。それは周到なる注意で今日まで貯蔵されていまし....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、薄い半白の髪を綺麗に梳り、それに調和しているような卵円形の輪廓で、また、顔の諸
器官も相応して、それぞれに端正な整いを見せていた。総じて、人道主義者特有の夢想に....
「闘争」より 著者:小酒井不木
。心臓は生れてから死ぬまで搏動を続けて居なければならぬから、一対ずつ存在して居る
器官、例えば腎臓のように、一方の活動して居る間、他方が休むという訳にいかぬ。それ....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
なった者でなければ、どんな敵手でも見のがしたものであろう。――私の競争者は咽喉の
器官に悪いところがあって、そのためにどんなときでもごく低いささやき以上に声を高め....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
知識に達することである。その思索の動因はわれらの魂の願いと憧憬であり、その思索の
器官はそのわれらに稟在する先験的願求がわれらの体験を素材として醗酵せしむる想像力....
「海底都市」より 著者:海野十三
うが、それでも尚且《なおか》つ人類は、その発生の故郷である海中生活に耐《た》える
器官や本能を残して持っていると断定しますわ」 「それは一種の感傷主義《かんしょう....
「超人間X号」より 著者:海野十三
ないといけません。私たち路傍《ろぼう》の立ち木にも、人間の脳髄と同じような考える
器官もあれば、発声の
器官もあるのです。これはみんな市長の谷博士がこしらえて、私た....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
後れて来る人々のために、その道程をふり返って書きとめて見よう。 しかして宗教の
器官は所詮直観だ。直観の触角なくしてはくどくどと平面的叙述してもどうせ掴めないし....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ません。つまり、そうなりましたと云うのは、日独戦争の折炸裂弾をうけて、両足と或る
器官を失ってしまったからなので御座います。然し不思議な事には、それ以後此の方に、....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
として、毒物に対する肯定と尊敬とを持っていた。毒物にやられて呼吸中枢が止り、循環
器官が停ると、もう一切のものは破壊へむかって展開するにきまっていると、原書で習っ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
と同時に身体の中の余分な熱を体外へ流し出そうと努める発汗剤や、高熱のため、方々の
器官に故障を起させないようにと遠まわしの薬(例えば心臓の薬とか胃腸の薬など)が主....
「海にふぐ山にわらび」より 著者:北大路魯山人
ばいけない。型の如くゆでて灰汁を抜き、酢醤油で食う。これが実に無味の味で、味覚の
器官を最高度にまで働かせねば止まないのである。 海にふぐ、山にわらび、この二つ....
「料理も創作である」より 著者:北大路魯山人
に味覚感度が高く、且つ、しっかりしていたということを意味する。 ところで、味覚
器官そのものである舌は、人それぞれ一枚ずつしか持ち合わせていない。それゆえ、感度....