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器用人
「器用人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
器用人の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
内の嬶などいうものは随分狡猾なものだと私は常に思うているのです。 しかしながら
器用人というものは何といっても本当の仕事が出来ないのが弱味です。商売にならないの....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
強の重ねられたものでなければ満足出来ないから、そこは面白いものね。同時にユリが、
器用人でないことの有難さよ。先生になることに皮肉を感じているありがたさよ、ね。 ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
を習得しても怪腕に変化はいたしますまい、それはどうぞ御含み下さい。そういうことの
器用人は又別でね、わたしのは、必要を極めてがんばって主張したという風な裁縫なのよ....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
くれていたことがある。この男は何をやらせても一人前、これが出来ぬということのない
器用人であった。それで私のやることがまだるっこくて見ていられない。ときおり「大将....
「脱出と回帰」より 著者:中井正一
ある。何でも一家言をもち、自信をもち、放言し、自分が行くところ可ならざるはない「
器用人」だと思い込んでいる人のことをゲーテはいうのである。 尺八で首ふり三年と....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
家を立てたが、若い中に妻に死なれたので幼ない児供を残して国を飛出した。性来|頗る
器用人で、影画の紙人形を切るのを売物として、鋏一挺で日本中を廻国した変り者だった....
「美しい日本の歴史」より 著者:吉川英治
といえば帰り『止まれ』といえば車の蓋や廂に止まった。時の人々は、なんとも不思議な
器用人も居るものであると、宗輔のことを“蜂飼い大臣”と綽名したということである。....