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噴水
「噴水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
噴水の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
よ。朝露の林を分けて、塒を奥山へ出たと思いねえ。蛙の面へ打かけるように、仕かけの
噴水が、白粉の禿げた霜げた姉さんの顔を半分に仕切って、洒亜と出ていら。そこの釣堀....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
困ったものだ、黒ん坊の王様に殺されなければ好いが、―― 王城の庭。薔薇の花の中に
噴水が上っている。始は誰もいない。しばらくの後、マントルを着た王子が出て来る。 ....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
どうかしたのに違いないと思いました。私は又何日かのように残忍性の興味が身体中から
噴水のように湧き出て来るのを感ぜずには居られませんでした。そうなると奇妙にも勇気....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ッ、パッと、赤い息を吐きだすような機関銃の乱射ぶりを、注目した。 地上からは、
噴水のように、青白い光芒を持った照空灯が、飛び上ってきた。ゴンドラの、防弾|硝子....
「赤外線男」より 著者:海野十三
赤外線警報器を変形したもので、殺そうという人の通路に赤外線を左の壁から右の壁へ、
噴水を横にとばしたように通して置くのだ。右の壁の中には光電管といって赤外線を感ず....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
色がだんだん濃くなってきたのだった。 いま青年の立っているところは、有名な鶴の
噴水のある池のところから、洋風の花壇の裏に抜けてゆく途中にある深い繁みであった。....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
つが、形や色彩がかわっている上に、その調和がじつにうつくしい。広場のまん中には、
噴水塔があり、水晶のようなしずくが下におちて、大きな水盤《すいばん》にたまる。空....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
って見物しよう」 大講堂を十個ぐらいうち貫いたようなこの広い試験室の中央には、
噴水塔のようなものがあって、上は、金属棒をくみあわせた檻になっていた。そして、そ....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
の両はずれに一方はコンコールドの広場に電飾を浴びて水晶の花さしのように光っている
噴水を眺め、首を廻らして凱旋門通りの鱗のように立ち重なる宵の人出を見ると軽い調子....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
であろうかと、思わずぞっとした。無論、ラザルスが見ている時でも、太陽はかがやき、
噴水は静かな音を立てて湧き出で、頭の上の大空は青々と晴れ渡っているのであるが、こ....
「巴里の秋」より 著者:岡本かの子
違ったお父さんの子でも連れて帰るんだろ。 夕ぐれ、めっきり水の細った秋の公園の
噴水が霧のように淡い水量を吐き出している傍を子守達は子を乗せた乳母車を押しながら家路に帰って行く。....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
のまん中にもちだして、たれでも、ひと切れずつ、切ってとっていけるようにしました。
噴水からは、とびきり上等のぶどう酒がふきだしていました。パン屋で一シリングの堅パ....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
、大きなくじらが鼻のあなから、しおをふきだして、そのへんいちめんに、なん百とない
噴水がふきだしたようでした。 こんどは、五ばんめのおねえさまの番になりました。....
「野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
まはエリーザをつれてお城にかえりました。 そこの高い大理石の大広間には、大きな
噴水がふきだしていました。壁と天井には目のさめるような絵がかざってありました。け....
「巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
リゼーが並木のシャンゼリゼーへ一息つくところに道の落合いがある。丸点。ささやかな
噴水を斜に眺めてキャフェ丸点がある。桃色の練菓子に緑の刻みを入れたような一掴みの....