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噴霧器
「噴霧器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
噴霧器の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
《ふんぬ》に襲われた。
応接室まで来て上《うわ》っ張《ぱ》りを脱ぐと、看護婦が
噴霧器《ふんむき》を持って来て倉地の身のまわりに消毒薬を振りかけた。そのかすかな....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
積木造りで、内部から扉一つで本館に通じていた。そして、各種の園芸用具や害虫駆除の
噴霧器などが、雑然と置かれてあった。法水は、本館に出入りする扉の側で、一足の長靴....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
、山陽の所謂「春雨さびしく候」と云う日。
書窓から眺めると、灰色をした小雨が、
噴霧器で噴く様に、弗――弗と北から中ッ原の杉の森を掠めて斜に幾しきりもしぶいて通....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
るい時季に雨が続いて、その地方では、麦も馬鈴薯もひどく傷められた。殺虫剤を入れた
噴霧器を裸の背中に背負った五兵衛が、納屋の格子へ立ちよって馬鈴薯の処理を教えてい....
「モスクワ印象記」より 著者:宮本百合子
でけたたましくベルが鳴った。戸棚の前で、女中は印度の詩人の室に撒く南京虫よけ薬を
噴霧器に移した。女中はそれを下へおき、日本女の部屋の閉った扉を通って隣室へ行く。....
「植物医師」より 著者:宮沢賢治
ったけぁか。」 爾薩待「それは言った。言ったけれども、君たちのやったようでなく、
噴霧器《ふんむき》を使わないといけないんだ。」 農民一「虫も死ぬ位だから陸稲さも....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
ら、駅前でセリで売りますがね」 「百円は高い」 「ほんとですか。桶もテンビンも、
噴霧器まで揃ってますぜ。どこを探しても農具や大工道具は売ってませんよ。そして、現....
「上海」より 著者:横光利一
、風を跳ね上げながら振動した。舞い上る棉の粉が、羽搏れた羽毛のように飛び廻った。
噴霧器から噴き出す霧の中でベルトの線が霞み出した。噛み合う歯車の面前を、隊伍を組....