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嚮導
「嚮導〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
嚮導の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
川との間に介《はさ》まって、池は永《とこし》えに無言でいる、自分たち二人(自分は
嚮導《きょうどう》兼荷担ぎの若い男を伴っている)だけが確に現在である、我らは詛《....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
家も痩せてくるので、浜松へ疎開するそうだ。 ◯空襲警報となる。P51、約六十機と
嚮導のB29、二機。しかし機影を見ず。 五月二十六日 ◯昨二十五日夜は風が強か....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
、翌日の暮方、天満橋の辺に、水死体となって上った。 また、同じ刻限、天王寺表の
嚮導、石川伊豆守、宮本丹後守等三百余人が平野の南門に着した。見ると、そこの陣屋の....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
蔵と力をあわせ、東濃地方にある平田諸門人を語らい、来たるべき東山道軍のためによき
嚮導者たることを期している。それを知った時は半蔵の胸もおどった。できることなら彼....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の日が来ると同時に、同門の人たちの中には武器を執って東征軍に従うものがあり、軍の
嚮導者たることを志すものがあり、あるいは徳川幕府より僧侶に与えた宗門権の破棄と神....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
キ号をうしなって、今はのこりの百六十九隻が固まってとんでいる。 隊の先頭には、
嚮導艇ヨカゼ号が、只一つ勇敢にも、ぐんぐんと宇宙の道を切開いていく。この
嚮導艇の....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
れ申候ことづてのみ、いずれ仏菩薩の思召す処にはこれあるまじく、奇しく厳しき明神の
嚮導指示のもとに、化鳥の類の所為にもやと存じ候―― 西明寺 木魚。 和尚さ....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
欲得ずくで測って見ようと云う貴方がさ。それとも、一時の気紛れから貴方がその唯一の
嚮導の主義に背いてその女をお選びになったところで、後ではきっと後悔したり悔んだり....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
― 雪難之碑はその記念だそうであります。 ――その時、かねて校庭に養われて、
嚮導に立った犬の、恥じて自ら殺したとも言い、しからずと言うのが――ここに顕れたの....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
てしまおうとする元気のない気風。 侯爵閣下は、四頭の駅馬と二人の馭者とによって
嚮導された、彼の旅行馬車(それはいつもの馬車よりは軽快なものであったかもしれなか....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
と、「分隊止まれ」の号令で停止し、「左向け左」の号令で横隊になった。そして両翼の
嚮導によって整頓を正され終わると、そのあとは壁のように動かなくなった。 同時に....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
明をするより宿帳を見れば簡単に直ぐ分る。旅店で……どちらもはじめてだが、とにかく
嚮導だから……女中が宿帳を持参すると、八郎はその職業という処へ――「能職。」と認....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
山と匹敵する也。 路伴れは田所碧洋とて、蛮骨稜々たる快男児、旭川市を根拠として
嚮導を求めしに、成田嘉助氏という豪の者を得たり。植木を業とせるが、年来盆栽になる....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
ち合され、湯を沸かして登山の労を慰せられた。ここにおいて同勢約三十名、石原社司の
嚮導で周ねく山中の遺蹟を巡覧した。西原君の発見以来有志家の登山もあり、石原社司の....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
祭礼の行列に出る鬼の代りに、天狗の面を被ったものの出る場合の多いのも、猿田彦神の
嚮導という解釈以外に、やはり山人参列の名残りを止めたものと解したい。 鬼が護法....