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四の五の
「四の五の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
四の五のの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
たのである。彼は初めに甥を説得して詰め腹を切らせようかとも考えたが、もし不承知で
四の五のいうと却って面倒である。いっそ不意に斬り殺してしまおうと思案を変えて、な....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、荒れもようとくりゃ荒れもようのように、三十六反ひと帆に張れる知恵船があるんだ。
四の五のいや草香流も飛んでいくぜ」 「いえ、わたしが……わたしが何もかも代わって....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
え!」 「下郎が何をほざくかッ。お奉行さまからご内命うけたのは、この敬四郎じゃ!
四の五の申すなッ」 係り吟味の特権をかさに着ながら、表の人集まりを押しのけて、....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
もつくじゃねえか。これからもあるこったから気をつけろ」 「暑っくるしいやつだな。
四の五のいっている暇があったら、はええところ長いのを持ってきな」 「え……?」 ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るという約束で、ひと先ず重兵衛が預かっていたんですが、丸多の主人が死んだ後にも、
四の五の云って一文も出しません。万次郎も業を煮やして、たびたびうるさく催促しても....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るのは不都合だというので、浅川の方から鳳閣寺の芝居小屋へ掛け合いを持ち込んだが、
四の五の云って埓が明かない。それを聞き込んだのが原宿の弥兵衛で、それなら俺の方か....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
で、七兵衛はこれを長火鉢の前によんで、馬道の勘次をたずねて来たことを話した。 「
四の五の云うと面倒だから少し嚇かして来たから、相棒と一緒にきっと今夜来るに相違ね....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
いる。しかも事件を感づいた警官隊は、もう身近かに迫っている。これで捕えられれば、
四の五のはない。なにもかもお終いだ。 「脱走!」 そのときの僕の顔色は、紙のよ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
お控えあそばすおしゃべり屋のおあにいさんは、特別音のいい千鳴り太鼓をお持ちだよ。
四の五のいってしらをきりゃ、勇ましいところが鳴りだすぜ。すっぱりきれいにどろを吐....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
感心な腕、併し若いの、闘鶏の前では地鶏はひるむわ、身の分限を知たなら尻尾をさげて
四の五のなしにお辰を渡して降参しろ。
四の五のなしとは結構な仰せ、私も手短く申しま....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
どうしようというのか」 「どうしようと、おれの勝手だ。文句をいわずに手をあげろ、
四の五のいうと命がないぞ」 「なに、命がない? 馬鹿をいうな。艇長を殺すことは、....
「湯島の境内」より 著者:泉鏡花
た。小芳さんも、傍で聞く俺が極りの悪いほど、お前の心を取次いでくれたけれど、――
四の五の云うな、一も二もない――俺を棄てるか、婦を棄てるか、さあ、どうだ――と胸....
「おせん」より 著者:邦枝完二
かったら、どこいでも行って、やってもらって来るがいいやな。――ええもう面倒臭え、
四の五のいってるうちに、日が暮れちまわァ」 前つぼの固い草履の先で砂を蹴って、....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
押問答をすると、無法にも二、三人の巡査が一度に二葉亭に躍り蒐って戸外へ突飛ばし、
四の五のいわさず拘引して留置|檻へ投げ込んでしまった。徳永店員を初め在留日本人は....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
酒もて来い、蝋燭いじってそれが食えるか、鈍痴め肴で酒が飲めるか、小兼春吉お房蝶子
四の五の云わせず掴んで来い、臑の達者な若い衆頼も、我家へ行て清、仙、鉄、政、誰で....