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四六時中
「四六時中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
四六時中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
の植林以前においてはユトランドの夏は昼は非常に暑くして、夜はときに霜を見ました。
四六時中に熱帯の暑気と初冬の霜を見ることでありますれば、植生は堪《たま》ったもの....
「虚構の春」より 著者:太宰治
族的気分でいいとかいいながら、それだけ競争もはげしく、ぼくなど御意見を伺わされに
四六時中、ですから――それに商売の性質から客の接待、休日、日曜出勤、居残り等多く....
「人間失格」より 著者:太宰治
きで、あたりをキョロキョロむなしく見廻したりしました。できる事なら、朝、昼、晩、
四六時中、竹一の傍《そば》から離れず彼が秘密を口走らないように監視していたい気持....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
羽、日光両街道口は千住《せんじゅ》に、それぞれまったくの秘密な隠し屯所を設けて、
四六時中ゆだんなくそれらの五街道口を出入する浪人の身分改め、ならびに不審尋問を行....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
は亡霊か、それとも生態が変って、沼土の底でも生きられるようになったのかと、いつも
四六時中往来する疑問は、その二つよりほかになかった。カムポスが、「ロイスさんの執....
「葉」より 著者:太宰治
のほんとうの御子ではございませぬから、婆様はあまり母様のほうへお遊びに参りませず
四六時中、離座敷のお部屋にばかりいらっしゃいますので、私も婆様のお傍にくっついて....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
徳の不足を感じたからじゃ。しかし私にはこの山の事がいつも心にかかっていた。で私は
四六時中お前の傍に付いていた。いやいや敢てお前ばかりではなくあらゆる不幸な人間に....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
るようになった。真白で広い浜辺の端に、高い石がけの平家があり、私はそこで波の音を
四六時中きいていた。ひる間はその波音が退屈しのぎであり、いろんな夢を思い起させた....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
、自分の論旨を権威づけることに努力した。 「日本の国体をまもるためには、国民は、
四六時中非常時局下にある心構えでいなければならない。恒久的任務と時局的任務とを差....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
についても突きつめるだけつきつめて考えて、曖昧をゆるさず、妥協を卑しんだ。いわば
四六時中張りきっていた弦のようなもので、その極度の緊張に堪えられずして脳細胞が破....
「現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
一番うまくやっているであろうことが考えられるのは、茶道具の売り買いを念頭におき、
四六時中憂き身をやつしている者たちである。道具の売り買いする者はあえて道具屋とは....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
場の空気は、教室内の空気よりさらに悪い。私の学校の隣は硝子工場で、そこの煙突から
四六時中煙の来ないことがないので、私たちの学校ではいつも教室を密閉して、煤煙の来....
「児童の解放擁護」より 著者:小川未明
ない。いつも受動的であり、どんなとこにでも甘んじなければならぬ。それを考うる時、
四六時中警笛におびやかされ、塵埃を呼吸しつゝある彼等に対して、涙なきを得ないので....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
になって来ると、もはや、人間自身の智慧とも、宇宙生命から人間を開覚せしめんために
四六時中、作用を人間に働きかけている智慧とも、区別がつかなくなります。そして開く....
「魔性の女」より 著者:大倉燁子
入って、僕一人で思っていることを盗み知ろうとする者があっては堪ったものではない。
四六時中休息なしに公衆の眼の前で踊らされている者より辛い。僕は気狂いになりそうだ....