四十[語句情報] » 四十

「四十〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

四十の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
の方を一瞥した。するとその襖側《ふすまぎわ》のうす暗がりには、私の全く見知らない四十恰好《しじゅうがっこう》の男が一人、端然として坐っていた。実を云えばその瞬間....
十円札」より 著者:芥川竜之介
は一枚九十銭なんです。仮に一月《ひとつき》に五十枚書いても、僅かに五九《ごっく》四十五円ですね。そこへ小雑誌《しょうざっし》の原稿料は六十銭を上下《じょうげ》し....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
あいかわらず》低い声で、 「殊に私《わたし》などはこう云う版画を眺めていると、三四十年|前《まえ》のあの時代が、まだ昨日《きのう》のような心もちがして、今でも新....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
ては行く処へ行きついた。 もし、まだ片のつかないものがあるとすれば、それは一党四十七人に対する、公儀《こうぎ》の御沙汰《ごさた》だけである。が、その御沙汰があ....
おしの」より 著者:芥川竜之介
こうもうじん》の神父《しんぷ》が一人、祈祷《きとう》の頭を垂《た》れている。年は四十五六であろう。額の狭《せま》い、顴骨《かんこつ》の突き出た、頬鬚《ほおひげ》....
猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
》、判事、検事、弁護士、看守《かんしゅ》、死刑執行人、教誨師《きょうかいし》等は四十八時間熟睡したそうである。その上皆夢の中に、天国の門を見たそうである。天国は....
」より 著者:芥川竜之介
に引用した新聞の記事を読んで下さい。 東京日日新聞。昨十八日(五月)午前八時|四十分《しじっぷん》、奥羽線上《おううせんのぼ》り急行列車が田端駅《たばたえき》....
早春」より 著者:芥川竜之介
。殊にあの時の笑い声は――彼は小首を傾けた三重子の笑い声を思い出した。 二時|四十《しじっ》分。 二時|四十《しじゅう》五分。 三時。 三時五分。 三....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
奢《ごうしゃ》を極めていた祟《たた》りであろう。その証拠にはナザレの大工の子は、四十日の断食しかしなかったようである。 又 悉達多は車匿《しゃのく》....
海のほとり」より 著者:芥川竜之介
で納め給えと言う。」――僕はそこを読みながら、おととい届《とど》いた原稿料の一枚四十銭だったのを思い出した。僕等は二人ともこの七月に大学の英文科を卒業していた。....
」より 著者:芥川竜之介
でなくては、話せないような、悠長な口ぶりで話し出したのである。 「もうかれこれ三四十年前になりましょう。あの女がまだ娘の時分に、この清水《きよみず》の観音様へ、....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
あると云ったそうである。次いでは、フランドルの歴史家、フィリップ・ムスクが千二百四十二年に書いた、韻文《いんぶん》の年代記の中にも、同じような記事が見えている。....
ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
新聞をひろげてみて次のような三面記事が出ていない日はほとんどあるまい。 水曜日から木曜日にかけての深更、某街四十番地所在の家屋に住む者は連続的に二発放たれた銃声に夢を破られた。銃声の聞えた....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
タタムの発起にかかる市の科学界に入会した。(これは後につぶれたが)。この会は三・四十人の会員組織で、毎水曜日に集って、科学の研究をするのである。この外にもマグラ....
寡婦」より 著者:秋田滋
り囲まれて、その犬小舎で首を吊って死んでいたのです。 その息子さんも、一千八百四十一年になさった旅の途次、オペラ座の歌姫にだまされたあげく、巴里の客舎で、同じ....