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四国遍路
「四国遍路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
四国遍路の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「映画と癩の問題」より 著者:伊丹万作
里は四国であって比較的癩患者の多い地方である。そしてその大部分は浮游癩というか、
四国遍路ないしは乞食となって仏蹟を浮浪してまわっているのが多い。したがって私は幼....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
のゆうぐれである。彼は菩提寺に参詣して帰る途中、往来のすくない田圃なかにひとりの
四国遍路の倒れているのを発見した。見すごしかねて立寄ると、彼は四十に近い男で、病....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の似たるより謬《あやま》ったのだ。文禄五年筆『義残後覚《ぎざんこうかく》』四に、
四国遍路の途上船頭が奇事を見せんという故蘆原にある空船に乗り見れば、六、七尺長き....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
国三十三番、大阪より播州に進み、作州に入って津山城下より下津井に下って船により、
四国遍路を済ませて、伊予の大洲《おおす》から九州の佐賀の関に上陸、豊後路《ぶんご....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
頁)。日本で正月に餅を鼠に祝う代りにこのパンを取り寄せて与えるがよかろう。 昔
四国遍路した老人に聞いたは、土佐の山内家が幕府より受けた墨付百二十四万石とあった....
「白痴」より 著者:坂口安吾
違いの女房は白痴であった。ある幸多き年のこと、気違いが発心して白装束に身をかため
四国遍路に旅立ったが、そのとき四国のどこかしらで白痴の女と意気投合し、遍路みやげ....
「抱茗荷の説」より 著者:山本禾太郎
た、村では、みなたいていの病気では医者なぞ迎えるものがなかった。君子の父は自分が
四国遍路のときに携えたありがたいものだという杖を持ち出して寝ている病人の頭を撫で....
「山吹」より 著者:泉鏡花
ざりませぬで。……消えるまで、失せるまでと、雨露に命を打たせておりますうちに――
四国遍路で逢いました廻国の御出家――弘法様かと存ぜられます――御坊様から、不思議....
「遍路」より 著者:斎藤茂吉
えなくなって来た。彼はせっぱつまって思い悩んだ揚句、全く浮世を棄てて神仏にすがり
四国遍路を思立った。然るに、居処不定の身となり霊場を巡っているうちに、片方の眼が....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
これらの仲間を禅門だの、勧進(勧進聖の義)だの、西国(西国巡礼の義)だの、遍路(
四国遍路の義)だのといっていたりすることが、はなはだ頻繁に自分の目に映ずるので、....