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回り
「回り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
回りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
ろにためといた仕事を詰めてやったんで眠れん。で散歩のつもりで甲板《かんぱん》の見
回りに出ると岡さん」
といいながらもう一度後ろに振り返って、
「この岡さんがこ....
「或る女」より 著者:有島武郎
た。そしてハーキュリーズが針仕事でもするようなぶきっちょうな様子で、狭い庭を歩き
回りながら片すみから片づけ出した。まだびしゃびしゃするような土の上に大きな足跡が....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
敵意を含んだ君のあの面影だった。私は筆を捨てて椅子から立ち上がり、部屋の中を歩き
回りながら、自分につぶやくように言った。 「あの少年はどうなったろう。道を踏み迷....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
キロメートル)の速度で歩きつづけることのできる人があったとしたら、一年で地球を一
回りすることができるというのである。この見積りに従えば、地球の大円周の長さは四三....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
以上も滞在するのは珍しくない。私たちの若い時には、江戸以来の習慣で、一週間をひと
回りといい、二週間をふた
回りといい、既に温泉場へゆく以上は少なくともひと
回りは滞....
「怪塔王」より 著者:海野十三
通の蓄音機とちがう。これはね、こっちから大利根博士の名をよぶと、ひとりでに音盤が
回りだして、蓄音機から声が出る仕掛になっているんだ」 「えっ、なんですって」 「....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
見ると何もかもわすれてしまって、そればかり見ているからおまえも目につくように窓の
回りを飛び回ったらよかろうと教えてくれました。そこで燕は得たりとできるだけしなや....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
で、妾達より一足先に今朝早く帰京させました為、主人の外出しました後は、妾一人で身
回りの荷仕度などしていたので御座居ます。ところが十時過ぎてもまだ主人が戻りません....
「妖怪学」より 著者:井上円了
年を一傾となすのみ。また、「あなたは甚句おどりは御好きか御嫌いか、御好きならば左
回りを御願い申します」といえば、好きなれば回転し、嫌いなれば依然たり。このときも....
「妖怪談」より 著者:井上円了
者は常に対手の面を注視し、かつテーブルの微動に注意するのである。かかるときに板は
回りて、ある文字、夫人の前に至らば、ただちにこれはわが父の頭字なりと感ず。また、....
「迷信解」より 著者:井上円了
中に最も普通に狐惑と称するは、夜中道を歩くに、道なき所を道のあるように覚えて歩き
回り、あるいは水なき所を水あるように思い、また水ある所を水なきように心得て歩きお....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
一年を一傾となすのみ。また「あなたは甚句おどりは御好きか御嫌いか、御好きならば左
回りを御願い申します」といえば、好きなれば回転し、嫌いなれば依然たり。このときも....
「温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
上も滞在するのは珍しくない。私たちの若いときには、江戸以来の習慣で、一週間を一|
回りといい、二週間を二
回りといい、既に温泉場へゆく以上は、少くも一
回りは滞在して....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
偃松は、濃き緑を水面に浮べている。これより左折|暫時小柴と悪戦して、山側を東北に
回り十丁ばかりで、斑岩の大岩小岩が筮木を乱したように崩れかかっている急渓谷、これ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
てからは、人生のサイコロの目は、まずまず順調に出た。しかしそれまでの私はなんと遠
回りをしたことだろう。そんなとき「寝れば一畳、起きれば半畳、五合とっても三合飯」....