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「回天〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

回天の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
お手札までも、すでにあばたの敬四郎に占取されていることがわかったものでしたから、回天動地の大事件ならば格別、たったひとりの破牢罪人ぐらいのめしとりで、そう何人も....
運命」より 著者:幸田露伴
りて以て建文の位を遜れるに涙を堕し、燕棣の国を奪えるに歯を切り、慷慨悲憤して以て回天の業を為さんとするの女英雄となす。女仙外史の人の愛読|耽翫を惹く所以のもの、....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
と言われるほどの親藩でありながら、大義名分を明らかにした点で。『常陸帯』を書き『回天詩史』を書いた藤田東湖はこの水戸をささえる主要な人物の一人として、少年時代の....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
余人を斬った権幕とで、年号まで慶応元年と改めた東照宮二百五十回忌を期とし、大いに回天の翼を張ろうとした。 事実、幕府では回天、回陽と命名せらるべき二隻の軍艦を....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
受することが出来るものである。しかるに、我明治維新当時の大政治家連中は、過去には回天の事業を仕遂げた経験があり、現在にはかつて夢想だもせざりし泰西の文化を観《み....
石狩川」より 著者:本庄陸男
軍がやって来る。宮古湾に仮泊したところを幕軍がふいに逆襲した。甲賀源内の指揮する回天艦が乗りつけたのだ。彼らは刀を揮《ふる》って官船内に突入した。そこで充分に暴....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
|竭きた形だね。 ……蒼天蒼天……吾輩の一生もこのまんま泣き寝入りになるのか。回天の事業、独力を奈何せん……と人知れず哀号を唱えているところへ又、天なる哉、命....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
ト自らによってコペルニクス的だと特徴づけられたその権利は、わずかにカントが自分の回天動地の偉業をコペルニクスの方向反対な回天動地の偉業になぞらえて自負したという....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
構造はまず自分ながら申し分はないつもりだ、機関の装置も多少は研究し、速力も巡陽、回天あたりよりも一段とすぐれたものになるつもりじゃ。しかし、いま問題にしているの....
南国太平記」より 著者:直木三十五
江戸におる益満らだけで、必ず、倒幕の仕事は、成し遂げてみせる。薩摩一国で、必ず、回天の業を、遣り遂げてみせる。お前は、国許にいて、ここらにおる、あの馬鹿重臣共を....
三国志」より 著者:吉川英治
杖をもって、大地を打ち、 「――ああ、知らなんだ。誰かまた知ろう。花園のうちに、回天の名珠をちりばめた誅悪の利剣がひそんでいようとは」 こういうと、王允は、彼....
三国志」より 著者:吉川英治
の御悩みやら、朝儀の御式微を相嘆いて、いつかはこの浅ましき世を建て直し、ふたたび回天の日を仰ぎ見んものという志を同じゅうする者と思えばこそであった。――しかるに....
私本太平記」より 著者:吉川英治
った。 しかし周囲は違う。 弟の正季以下、周囲の血気や貧しい一族にとっては“回天の業”という“時の相言葉”は否みなく各※の出世意識につながる魅力であった。わ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
い忠誠は忘れはおかぬぞ。そのほうなくば、今日の還幸は見ることもできなかったろう。回天の業も夢に終っていたかもしれぬ」 「…………」 正成の顔が、地を濡らしてい....
編輯雑感」より 著者:喜田貞吉
毒なる状態にあるのに不審を感じ、研究してみたいという念を起すに至った。それから数回天部の篤志家竹中半左衛門翁を訪問して、所蔵の古文書を見せてもらい、また同翁経営....