回転椅子[語句情報] » 回転椅子

「回転椅子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

回転椅子の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
「正勝! てめえは浪岡を幾らぐらいする馬か、知っているか?」 喜平は書卓の前の回転椅子にどっかりと腰を据えながら言った。 「…………」 正勝は静かに首を振っ....
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
はややこの点に、その考えを向けるだけの余裕を持っていた。 「船長」と彼は、船長の回転椅子の背後から、低い声で船長を呼んだ。 「チョッと」と彼はあとしざりした。 ....
深夜の市長」より 著者:海野十三
から腹を壊しまして」といってその場を取りつくろうと主任はギイギイ云う壊れかかった回転椅子の上に急に反り身になって、「……一体腹を壊すなんて、日頃の緊張が足りない....
縮図」より 著者:徳田秋声
してるわ。」 「今夜は何かあったのかい。変じゃないか。」 栗栖はテイブルの前の回転椅子をこっちへまわし、煙草にマッチを摺った。 「ううん。」 婆やは蜜柑と紅....
道標」より 著者:宮本百合子
クセントだけに、感歎のこころをあらわしながら、カーメネ※夫人は、よりかかっていた回転椅子から上体をおこし、藤娘の人形を両手にとった。 「――非常に精巧な美術品で....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
から次に吹込んで参ります。 正面の大|卓子と、大暖炉との中間に在る、巨大な肘掛回転椅子に乗っかった正木博士は、白い診察服の右手の指に葉巻の消えたのを挟み、左に....
試験管」より 著者:寺田寅彦
八 鏡の中の俳優I氏 某百貨店の理髪部へはいって、立ち並ぶ鏡の前の回転椅子に収まった。鏡に写った自分のすぐ隣の椅子に、半白で痩躯の老人が収まってい....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
ろ》の厚いオーバァを脱いで引懸けた。それから身体をひねって、大机にくっついている回転椅子をすこし後にずらせて、その上に大きな尻を落着かせたのであった。かくして警....
鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
「残像にごま化されているといいますと……」 「つまり、こうですよ。今、目の前に、回転椅子を持ってきます。僕がこれを、一チ、二イ、一チ、二イと、ぐるぐる廻します。....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
いやになったというわけでもないのね」 飾窓のそばの事務机のほうへ行って、皮張の回転椅子におさまると、天城は、もっともらしい顔になって、 「仕事をする気、あるの....
鉄の規律」より 著者:平林初之輔
書物《かきもの》机があって、その上にはインク壺とペンとがのっている。机の前には、回転椅子が一つそなえつけてある。その他には、側置卓子《サイドテーブル》が一つと屑....