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回送
「回送〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
回送の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
思ったけれども、五十川女史はもとより古藤の所にさえ住所が知らしてないので、それを
回送してよこす事もできないのを葉子は知っていた。定子――この名は時々葉子の心を未....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
ら積荷こと探して来《こ》う」
と仁右衛門は取り合わなかった。
昼になっても荷の
回送はなかった。仁右衛門は自分からいい出しながら、面白くない勝負ばかりしていた。....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
する者百二十三、断行を可とする者六十一で、延期派の大勝利に帰した。 貴族院から
回送された延期案は、六月三日に衆議院に現れ、次いで同案は同月十日の本会議に附せら....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
すことである、それには全級の聯絡がやくそくせられ、甲から乙へ、乙から丙へと答案を
回送するのであった、もっと巧妙な作戦は、なにがしの分はなにがしが受け持つと、分担....
「まちがい」より 著者:宮本百合子
セブンなんだけれど、ということである。そこからハガキが来てね、上落合へ一遍行って
回送されて来ているんだけれど、お召の著物が一枚五円で入っているのが明日限りで流れ....
「野ざらし」より 著者:豊島与志雄
も加えて、三人で親しい友達になる、というのです。そして、士官学校では手紙を自宅へ
回送しないで取って置いてくれるものですから、そちらへ手紙を貰うことにしたのです。....
「日記」より 著者:宮本百合子
k)来信、 浜中氏九月十五日の天洋でかえると云って来る。 「スーラーブ」二十一
回送り出す。 いつも原稿紙が払底になり困る。 八月二十三日(木曜) 一夫今朝....
「生きている戦死者」より 著者:牧逸馬
一三年の十月に矢張りブダペストで失踪した儘になっているというのだ。詳細な人相書が
回送されて、頬に小さな赤い痣があり、左の脚がすこし不具で軽い跛足《びっこ》だとあ....
「鉄の規律」より 著者:平林初之輔
時にはもう身体が冷たくなって、何とも施す術《すべ》もなかったので、翌日大学病院へ
回送されて死体解剖に付せられた。 勝男《まさお》の死体検案並びに死体解剖の結果....
「地異印象記」より 著者:和辻哲郎
も長くは続かない。そのあとには飢餓が来る。その当時は関西からあれほど迅速に食糧を
回送して来ようとは思わなかったので、我々は食うもののない時期を予想してその対策を....
「「明治のおもかげ」序にかえて」より 著者:喜多村緑郎
大阪にて 喜多村緑郎 『明治のおもかげ』という随筆を書いたから、序文を書け、という手紙を留守宅から
回送して来たのだが、日も迫っているし、旅にいる身の、内容を知るすべもない。しかし....