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団
「団〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
団の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
に婦人雑誌の新年号をひろげ、何か読み耽《ふ》けっているらしかった。玄鶴はやはり蒲
団《ふとん》の側の褌のことを考えながら、薄目《うすめ》に甲野を見守っていた。する....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
な厚遇に辟易《へきえき》していた私は、私を請待《せいだい》してくれたある教育家の
団体へ予《あらかじ》め断りの手紙を出して、送迎とか宴会とかあるいはまた名所の案内....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
を使っているのです。私はこの芝居見物の一日が、舞台の上の菊五郎《きくごろう》や左
団次《さだんじ》より、三浦の細君と縞の背広と楢山の細君とを注意するのに、より多く....
「河童」より 著者:芥川竜之介
院を尋ねてみるがよい。年よりも若い第二十三号はまず丁寧《ていねい》に頭を下げ、蒲
団《ふとん》のない椅子《いす》を指さすであろう。それから憂鬱《ゆううつ》な微笑を....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
にいた。
が、兵衛はいつまで経っても、ついに姿を現さなかった。
大
団円
甚太夫《じんだゆう》主従は宿を変えて、さらに兵衛《ひょうえ》をつけ狙っ....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
がのったように、夜着の裾がじわりと重くなった。小犬はまだ生きていた時分、彼女の蒲
団の上へ来ては、よくごろりと横になった。――ちょうどそれと同じように、柔かな重み....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
元年《がんねん》四月二十九日だった。大阪勢《おおさかぜい》の中でも名を知られた塙
団右衛門直之《ばんだんえもんなおゆき》、淡輪六郎兵衛重政《たんなわろくろうびょう....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
うに、叮嚀《ていねい》な言葉を使っていた。そこへ着物を更《あらた》めた妻も羽根布
団《はねぶとん》やバスケットを運んで来た。「では行って参ります」妻は自分の前へ両....
「女」より 著者:芥川竜之介
の光と風との通っている、庚申薔薇《こうしんばら》の枝へなだれ出した。彼等のある一
団は炎暑を重く支えている薔薇の葉の上にひしめき合った。またその一
団は珍しそうに、....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
異性を感じながら、妙に無愛想《ぶあいそう》な会釈《えしゃく》を返した。それから蒲
団《ふとん》の裾《すそ》をまわって、母の顔がよく見える方へ坐った。
お律は眼を....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
のことを指《さ》すのだった。
Mの次の間《ま》へ引きとった後《のち》、僕は座蒲
団《ざぶとん》を枕にしながら、里見八犬伝《さとみはっけんでん》を読みはじめた。き....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
ストエフスキイの翻訳が売れるのだ。ほんとうの批評家にしか分らなければ、どこの新劇
団でもストリンドベルクやイブセンをやりはしない。作の力、生命を掴むばかりでなく、....
「狂女」より 著者:秋田滋
しょッちゅう寝かしっきりにされていて、身のまわりのこととか、化粧の世話とか、敷蒲
団を裏返すような時でもなければ、誰も彼女をその蒲
団のなかから引ッぱり出すようなこ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
りたる襖しとやかに明きて清げなる小女茶を運び出でたり。忝けなしと斜に敷きたる座蒲
団よりすべりてその茶碗を取らんとするとき、女はオオと驚くに予も心付きてヤヤと愕き....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
を訴えた。また、正午の野良で、一株の木のまわりに集って弁当をつかっている百姓の一
団を見かけると、一片の麪麭をねだった。そして二人は、溝のふちにしょんぼり肩を並べ....