団子鼻[語句情報] » 団子鼻

「団子鼻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

団子鼻の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
碁石を呑んだ八っちゃん」より 著者:有島武郎
く形にして、黙ったままでかかって来たから、僕はすきをねらってもう一度八っちゃんの団子鼻の所をひっかいてやった。そうしたら八っちゃんは暫く顔中を変ちくりんにしてい....
蠅男」より 著者:海野十三
おます」 この巨大な体躯の持ち主は、頤紐をかけた面にマスクもつけず、彼の大きな団子鼻は寒気のために苺のように赤かった。なににしても、たいへんな頑張り方だった。....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
を表わす「獅子鼻」を筆頭に、意地の悪い感じを与える「鷲鼻」、お人好しと見られる「団子鼻」、無智を示す「蓮切鼻」、無能を示す「トンネル鼻」、慌て者を表白するという....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
ぞ。時計は、七時半をさしていらあ」 艇夫長は、そういって、拳固のせなかで、赤い団子鼻をごしごしとこすった。 ぷう、ぷう、ぷう。 知らない人がきいたら、この....
子を奪う」より 著者:豊島与志雄
ない広い額が半ば隠されていた。大きな眼玉が溌溂と動いていた。先だけがぽつりと高い団子鼻が、豊かな頬の間に狭まれていた。口がわりに大きく、※が短かかった。――これ....
失策記」より 著者:豊島与志雄
押え、片手を振って、鼻の話は止めましょうと云うのだ。そのくせ、彼女の鼻はいくらか団子鼻ではあるが、さほど醜いものではない。それを自分ではひどく醜悪だと自信してい....
ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
――君レニエの小説で僕はあんな鼻を読んだことがあるぞ。危険きわまる鼻。危機一髪、団子鼻に墮そうとするのを鼻のわきの深い皺がそれを助けた。まったくねえ。レニエはう....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
天を除いては、硬い黒い髪の毛がその頭一面にぎざぎざと突っ立っていて、ほとんど彼の団子鼻のあたりまでも生え下っていた。その頭は鍛冶屋の作った物のようであった。髪の....
三味線の胴」より 著者:上村松園
たいな」と、そんな悪口を言う。 顔の道具立は、さて何と言いますか、さしずめ鼻は団子鼻というのではない。おばあさんや、姉やらに比較すると私のが一番ましでしょう、....
食道楽」より 著者:村井弦斎
も知らず、身体《からだ》はといったら僕よりも大きいほどの大女、赤ら顔で縮れっ毛で団子鼻《だんごッぱな》のどんぐり眼《まなこ》と来ていますから何ぼ何でも東京へ連れ....