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「団扇太鼓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

団扇太鼓の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
丹下左膳」より 著者:林不忘
なるよりも、じゃまになるようだが……――うしろのほうで突然、トンツク、トンツクと団扇太鼓《うちわだいこ》が鳴りだしたのは、法華宗《ほっけっしゅう》にこって、かた....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
遂ぐるなど、とんだ粋ごとも行われて、あんまり一貫三百ただ取りでもなかったらしく、団扇太鼓の響きと共に、それよりして浮名の立ち初むるも多かったが、今は風俗上の取締....
労働者の居ない船」より 著者:葉山嘉樹
て、木片に腰を下して、水の流れる手拭を頭に載せて、その上に帽子を被って、そして、団扇太鼓と同じ調子をとりながら、第三金時丸の厚い、腐った、面の皮を引ん剥いた。 ....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
十四段、南無身延様、三百六十五段……」 もう一息で、頂上の境内という処だから、団扇太鼓もだらりと下げて、音も立てず、千箇寺参りの五十男が、口で石段の数取りをし....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
、昔から実に大した講中がありまして、法華宗は講中の気が揃いまして、首に珠数をかけ団扇太鼓を持って出なければなりません様に成って居ります。粥河は素より遊山半分信心....
映画雑感(Ⅵ)」より 著者:寺田寅彦
た「立て兵庫」にどこか似ているのも面白い。 唄合戦の光景も珍しい。一人の若者が団扇太鼓のようなものを叩いて相手の競争者の男の悪口を唄にして唄いながら思い切り顔....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
半円を描いて舞台左手奥を流れいる気持。開幕前に幕内遠く本宿の町の方に当って多数の団扇太鼓の急速な囃、調子をつけて鳴り、それに合せて多数老若男女の群集が走りながら....
日和下駄」より 著者:永井荷風
いようと急《あせ》り立っている。さればやがて数年の後《のち》には法華《ほっけ》の団扇太鼓《うちわだいこ》や百万遍《ひゃくまんべん》の声全く歇《や》み路地裏の水道....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
半円を描いて舞台左手奥を流れいる気持。開幕前に幕内遠く本宿の町の方に当って多数の団扇太鼓の急速な囃、調子をつけて鳴り、それに合わせて多数老若男女の群集が走りなが....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
。革の厚み、胴の張り、鋲のふくらみ、健康な姿を思わせます。日蓮宗の信徒が手にする団扇太鼓も東京出来のをよいとします。弓の道具類も仕事のよさを未だに失っておりませ....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
自らお手のものの獣皮で鼓を張って、嬉戯にも軍陣の真似をなされたのだとか、日蓮宗に団扇太鼓を打って題目を唱えるについては、戦法において鐘は退くの器、大鼓は進むの器....