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図式
「図式〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
図式の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
なく静止した時に、その運動が描いた矩形の名称である。
要するに、この直六面体の
図式的価値は、他の同系統の趣味がこの六面体の表面および内部の一定点に配置され得る....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ことだが、想像力の優れた人物になると、語や数字に共感現象が起って、それに関聯した
図式を、具体的な明瞭な形で頭の中へ泛べる場合があるのだ。例えば数字を云う場合に、....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
の、道徳・モラルでなければならぬという点だったのである。 最後に科学と文学とを
図式的に対比させることによって、文学的観念による道徳なるものの、一つの総括的な意....
「科学論」より 著者:戸坂潤
自然弁証法は体系を持たない、と主張する人があるかも知れぬ。だがその意味は固定した
図式を持たぬということであって、展開し連関する機構を持たぬということではあり得な....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
的なもの」である、社会とは、カントの空間や時間や範疇と同じに、「先験的(先天的)
図式である。吾々は意識と意識の法則性を最後の事実として、それから出発する」、「マ....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
り、アウグスティヌスに至る)。デカルトやスピノザによる「延長」の概念、カントの「
図式時間」、「時空の直観形式」の概念、近くはハイデッガーの時の概念等々。心理学で....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
同時に、構成主義の他の一つの特色は、この構成という認識手続き――直観形式・範疇・
図式・等を媒介とする直観と概念との結合の手続き――が、例の固定化され絶対化された....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
処の定式、そういう普遍者、なのである。だがそうだからと云って、公式がただの抽象的
図式であるとか、具体的事情に照せばその限り一種の虚偽にすぎぬものだとか、そういう....
「辞典」より 著者:戸坂潤
性を一応打破した。例えば同一律とか矛盾律とかいう極めて形式的な論理法則の代りに、
図式(シェーマ――認識が構成されるためのプラン)とか原則(経験を成立させるための....
「異質触媒作用」より 著者:寺田寅彦
近の自動車道路の詳細な地図はないかと思ってこの間中探したが見付からなかった。鳥瞰
図式の粗雑なものはあったが、図がはなはだしく歪められているので正確な距離や方角の....
「未来のために」より 著者:坂口安吾
淡の風格とか神品と称し、そこに見られる文学精神とか精進とか、要するに過去の複写の
図式を如何に真実めかすか、垢ぬけさせるか、ということだ。恋愛とか情痴とか時に肉体....
「人形芝居に関するノオト」より 著者:竹内勝太郎
話と伝説との明かな相違点が見られる。伝説は生活を説明せんが為に作り出された一つの
図式の如きものであり、知識的に考えられた生活の整理である。 之れに反して童話は....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
ントでさえもやはり現象を実在の彼岸に在りしとして、現象界にのみ応用さるべき空間の
図式を、現象界の彼岸に応用して実在を多数と見て(Dinge an sich)分量....
「哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
わねばならぬ。而も、先ず法則を発見して、然る後に之を現象に適用する、というような
図式ばかりで行くとは限らない。法則の発見と適用とが同時の場合の方が、寧ろ多い位い....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
しい身ぶり――そのような英雄らしさは、もちろんあった――しかし、彼女の性格の一般
図式が持つ真の意義は、目の届かないところに、しかも、混乱してある。鋭い、敵意ある....