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「固さ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

固さの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
らず。談笑の間もなお然り。酔うて虎となれば愈然り。久保田君の主人公も、常にこの頑固さ加減を失う能わず。これ又チエホフの主人公と、面目を異にする所以なり。久保田君....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
、われら承って片端から追払うが、弱ったのはこの少年じゃ。 顔容に似ぬその志の堅固さよ。ただお伽めいた事のみ語って、自からその愚さを恥じて、客僧、御身にも話すま....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
た。それは外ならぬリット少将お気に入りのスミス中尉であった。川上機関大尉の拳固の固さをしみじみと知っているあのスミス中尉であった。 「ああ、私はそれが心配でなり....
革命の研究」より 著者:大杉栄
知らないからである。彼等が後もどりしてその過去の特権を救おうとする、彼等の力と頑固さとを、とかく人は軽く見すぎようとする。そして、彼等がもう正々堂々として戦いが....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
飼いからの奉公人ふたりを毎晩見えがくれに付けてやって、よそながらお早の身の上を警固させていた。喜平らをなぐり倒してその探検を妨げたのは、勿論かれらの仕業であった....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
経歴の最後の謎であるが、――それらの性質が、向かってくる攻撃に対して、度し難い頑固さでくるりと背中を向けるだけの力を、彼女に与えたという点にあるのだった。 当....
」より 著者:カフカフランツ
城へ通じる道じゃないか」と、Kは異論を挾んだ。 「なに、それでも」と、男はある頑固さをもっていった。「ここには乗りものは通りませんよ」 それから二人は沈黙した....
変身」より 著者:カフカフランツ
誓いを立てんばかりにして取りなしておいた。ところが、こうやって君の理解しがたい頑固さを見せつけられては、ほんの少しでも君の味方をする気にはまったくなれないよ。そ....
流刑地で」より 著者:カフカフランツ
についていこうと努力していることが、それだけにいっそう目立った。一種の眠そうな頑固さで、いつでも将校がちょうど指さしているほうへ視線を向け、将校の話が今も旅行者....
吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
の頑固な爺と気短な内匠頭とでは、喧嘩になるのはもっともだと思った。しかし、この頑固さを、世間でいうように、強欲とか吝嗇《りんしょく》とかに片づけてしまうのは当ら....
高野豆腐」より 著者:北大路魯山人
固くてものにならないのや、やわらかすぎていけないものなどである。 どのくらいの固さがよいかはむずかしい問題で、固いのになるとカスカスしている。反対にやわらかい....
初恋」より 著者:国木田独歩
たと仮定したまえ。イヤサ事実だが試みにそう仮定せよということサ。 この老人の頑固さ加減は立派な漢学者でありながらたれ一人相手にする者がないのでわかる。地下の百....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
たが不幸な素質を受けていた。父は漢学者風の容貌で見るからに厳めしかったが、その頑固さは病的な生理的な癇癪と結びついていた。そして酒乱の性癖があった。が母は典型的....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
を入れ――ヒヨスもはいったようでした――乳鉢で煉り合せ、お団子くらいのよいほどの固さになった時、手に少し油を附けて、両手で揉んで、右の親指の外四本の指先に少しず....
アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
である。私は、かつてこの会社の重役の一人として多年出入した関係から、この内部の堅固さと壮麗さとに対しては満足して居ったのであるが、マッカーサー元帥がこれを使用し....