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「国の親〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

国の親の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二人の友」より 著者:森鴎外
ていたが、とうとう人に隠されぬ状況になったので、正式に結婚しようとした。それを四国の親元で承引しない。そこで親達を説き勧めにF君が安国寺さんを遣《や》ったと云う....
ふもれすく」より 著者:辻潤
枝さんの出奔はあらかじめ僕との合意の上でやったことのように考えているらしかった。国の親が捜索願いを出したり、婚約の男が怒って野枝さんを追いかけて上京するというよ....
安重根」より 著者:谷譲次
害、いかなる困難がありましても、吾人は決して、その困難、はたまた障害のために、両国の親交を損ずることはあるまいと信じます。 伊藤 (ちょっと鋭くギンツェを見て)....
道標」より 著者:宮本百合子
、ね」 デュトに住んでいる画家の磯崎恭介とその美しくて忍耐深い妻の須美子が、故国の親との間にもっている辛い関係にしろ、佐々のうちでもめている事情の別の一面なの....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
め、火宅へ取って返したまま、永久に不帰の人となったそうだ。君の肖像と事蹟とは、米国の親友お札博士の名で日本に知られているところの、スタア氏の著書『フジヤマ』(英....
それらの国々でも」より 著者:宮本百合子
なれていて、人民の経済能力が低いことは、ヨーロッパの学生や勤人が休暇旅行に隣りの国の親戚や友人を訪問しあう手軽さを許さない。旅費の関係からだけでも、これまでの日....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
お嬢様」 と言って、障子を引開けてしまったのです。そこでお銀様、 「あ、お前は両国の親方じゃないの」 「はい、角《かく》でございます、どうも御無沙汰いたしました....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
うちに、土方は篤《とく》とお角さんを見つめて、 「は、は、は、こりゃあ珍しい、両国の親方じゃないか」 副将がこう言ったものですから、一同がまた呆気《あっけ》に....
源氏物語」より 著者:紫式部
ろかん》へおやりになった。 相人は不審そうに頭《こうべ》をたびたび傾けた。 「国の親になって最上の位を得る人相であって、さてそれでよいかと拝見すると、そうなる....
障子の落書」より 著者:寺田寅彦
手につかぬような有様であった。それがどうやら今日までで一先ず片付いて妹はともかく国の親類で引取る事になった。それで今朝汽車が出てしまって改札口へ引返すと同時に、....
新たな世界主義」より 著者:豊島与志雄
らないのだ。過去にこだわらず、新らしい時代のために提携しなければならない。 両国の親善提携については、これを望む声が中国に高いと聞く。新らしい日本は固よりそれ....
四十八人目」より 著者:森田草平
へ出てこられようとも思われない。で、それとは言わぬが、めいめいその覚悟をして、故国の親類縁者へ手紙を出すものは出す、また江戸に親兄弟のあるものは、それぞれ訪ねて....
剣侠」より 著者:国枝史郎
行なわれますのでございます」 「もちろんそれはそうだろうな」 「そこを目掛けて諸国の親分衆が、身内や乾児衆を大勢引連れ、千両箱や駒箱を担ぎ、景気よく乗り込んで行....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
に返した。これが縁となって、正直と才気と綿密を見込まれて一層親しくしたが、或時、国の親類筋に亭主に死なれて困ってる家があるが入夫となって面倒を見てもらえまいかと....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
を送るという仕組みなのだが骨が折れるばかりでたいした効果はなかった。 間もなく国の親から返事が届いた。案に相違して「理髪店に勤めるのはまかりならぬ」というきつ....