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「国分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

国分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
豊かに開いた木蘭《もくらん》の香《にお》いまでがそこいらに漂っているようだった。国分寺《こくぶんじ》跡の、武蔵野《むさしの》の一角らしい櫟《くぬぎ》の林も現われ....
或る女」より 著者:有島武郎
らすらと育ったあの時分がやはり自分の過去なのだろうか。木部との恋に酔いふけって、国分寺《こくぶんじ》の櫟《くぬぎ》の林の中で、その胸に自分の頭を託して、木部のい....
ロマネスク」より 著者:太宰治
相手の肉体へきりきり食いいるというわけであった。 つぎの一年は家の裏手にあたる国分寺跡の松林の中で修行をした。人の形をした五尺四五寸の高さの枯れた根株を殴るの....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
あなたはどういう道順でお出でになりました……。ははあ、四谷から甲武鉄道に乗って、国分寺で乗り換えて、所沢や入間川《いるまがわ》を通って……。成程、陸《おか》を行....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
しく朝敵である。 しかも、藩兵は、一手は金刀比羅街道の一宮へ、一手は丸亀街道の国分へ向けて、明朝辰の刻に出発しようとしているのである。 同憂の士は、期せずし....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
五日はいよいよ九州へ飛行機で出発とのこと。十一時頃来て、二時半頃戻って行く。多分国分か鹿児島らしいという。 二月十五日 ◯敵B29、六十機名古屋地区へ主力を、....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
。 四月|晦日、大野治房等は樫井の敗戦から還り、大阪で軍議をした。後藤基次先ず国分の狭隘を扼し大和路より来る東軍を要撃することを提議した。前隊は基次、薄田兼相....
空襲警報」より 著者:海野十三
鐘が鳴りだした。 「オヤッ……」 と思って、ふりかえってみると、火事だ。近くの国分寺の方角だ。 「オヤオヤ、変だぞ」 火事は一箇所と思いのほか、町の南にあた....
喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
らないと一人前になれないような気がしたことはたしかである。 煙草はたしか「極上国分」と赤字を粗末な木版で刷った紙袋入りの刻煙草であったが、勿論国分で刻んだので....
飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
以外は見せられない秘仏であるために、収穫がなかったのである。 私の見たものでは国分寺の本尊、伝行基作という薬師座像と観音立像がすばらしかった。伝行基という手前....
絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
ものと云えば、私の外何人もなかったそうだよ。それには、こう云う風習があってね」と国分を詰めて、一口軽く吸い、その煙草を伊達に構えて語り出した。 「まあ御覧な。笄....
剣侠」より 著者:国枝史郎
の八幡太郎義家――さてこの二人だが奥州征めの往来に、武蔵の国にとどまった。今日の国分寺村の国分寺、さよう、その頃には立派な寺院で、堂塔伽藍聳えていたそうじゃが、....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
都が今の高山市内の七日町というのに当っていて、ここにはこれを無言で証明する如くに国分寺趾や惣社がある。ところが、もう一ツ昔からヒダの首府と伝えられている現在の国....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
、滅法安く売るので、諸方へ知れて方々から買いに参りまする。市川新田、八幡、船橋、国分村、小松川、松戸辺から買いに来ます。大した繁昌で、田舎の店では種々な物を売り....
あの世の入口」より 著者:知里真志保
回に及ぶ測量の参加者は北海道曹達会社の有志で次の人々であった。 ――山田秀三、国分恒次、水落昭夫、吉田靖彦、西島治、柏木恵一、金子勇、鈴木昭英、板谷柳太郎、江....