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「国境〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

国境の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
にきちりと膝《ひざ》を重ねたまま、時どき窓の外へ目を移した。汽車は美濃《みの》の国境《くにざかい》に近い近江《おうみ》の山峡《やまかい》を走っていた。山峡には竹....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
して、彼等の後《あと》を慕うべく、双親《ふたおや》にも告げず家出をした。 彼は国境《くにざかい》を離れると、すぐに一行に追いついた。一行はその時、ある山駅《さ....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
り、ほとんど構築されていなかったらしいのです。 戦力の著しく劣勢なフランスは、国境で守勢をとるべきだったと思われます。恐らく軍当局はこれを欲したのでしょうが、....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
添えて燈心をさし置いたのである。―― 「和郎はの。」 「三里離れた処でしゅ。――国境の、水溜りのものでございまっしゅ。」 「ほ、ほ、印旛沼、手賀沼の一族でそうろ....
栃の実」より 著者:泉鏡花
いうまでもなかろう。――武生は昔の府中である。 その年は八月中旬、近江、越前の国境に凄じい山嘯の洪水があって、いつも敦賀――其処から汽車が通じていた――へ行く....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
きと、二筋の大川、市の両端を流れ、真中央に城の天守なお高く聳え、森黒く、濠蒼く、国境の山岳は重畳として、湖を包み、海に沿い、橋と、坂と、辻の柳、甍の浪の町を抱い....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
言いながら、海道一の、したたかな鼠ですな。」 自動車は隧道へ続けて入った。 「国境を越えましたよ。」 と主人が言った。 「……時に、お話につれて申すようです....
星女郎」より 著者:泉鏡花
、形から、名から、牛の首……と胸に浮ぶと、この栗殻とは方角の反対な、加賀と越前の国境に、同じ名の牛首がある――その山も二三度越えたが、土地に古代の俤あり。麓の里....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
を境界として始められたのでした。或る年の冬は雪沓を穿いて、吉備国から出雲国への、国境の険路を踏み越える。又或る年の夏には焼くような日光を浴びつつ阿蘇山の奥深くく....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
ぼうぼう、」 赤鬼が、 「ぐらッぐらッ、ぐらッぐらッ。」 と陰気な合言葉で、国境の連山を、黒雲に背負って顕れた。 青鬼が、 「ぼうぼう、ぼうぼう、」 赤....
雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
となかいと、もう一ぴきのとなかいとは、それなり、ふたりのそりについてはしって、国境までおくってきてくれました。そこでは、はじめて草の緑がもえだしていました。カ....
多神教」より 著者:泉鏡花
場所 美濃、三河の国境。山中の社――奥の院。 名 白寮権現、媛神。(はたち余に見ゆ)神職。(榛....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ので、ここは略奪の修羅場となり、亡命者や、王党側の暴れものや、そのほか、あらゆる国境の荒くれ男どもが跳梁跋扈したのである。しかし、それからもういく年か過ぎ、この....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
す。 はじめ、河北潟を渡って――可心は、あの湖を舟で渡った。――高松で一夜宿、国境になりますな。それから末松の方へ、能登浦、第一歩の草鞋を踏むと、すぐその浜に....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
も遂に、ここに着意する能わずして、第一・第二・第三軍を第二軍司令官に指揮せしめ、国境会戦にてフランス第五軍を逸する一大原因をなせり。 戦史の研究に熱心なりし....