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国技館
「国技館〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
国技館の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
り》や目《め》くら縞《じま》の筒袖《つつそで》を着ているのである。
これは勿論
国技館の影の境内《けいだい》に落ちる回向院ではない。まだ野分《のわき》の朝などに....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
り、同じ番号の電車が二台、前後して日の暮の日本橋を通りすぎたり、人っこ一人いない
国技館の中で、毎晩のように大勢の喝采《かっさい》が聞えたり、――所謂《いわゆる》....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
番付面でこそは虫めがね組の取り的連中でありましたが、同じ取り的は取り的でも、今の
国技館で朝暗いうちにちょこちょこと取ってしまう連中に比較すると、どうして、つり鐘....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
倍の四万人、それらが今と違ってみんな頭にちょんまげがあるんですから、同じまげでも
国技館の三階から幕内|相撲《ずもう》の土俵入りを見おろすのとは少しばかりわけが違....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
とうこの間抜け探偵をやりすごした。 私はすぐに円タクを雇うと、両国へ走らせた。
国技館前で降りて、横丁を入ってゆくと、幸楽館という円宿ホテルがあった。私はそこの....
「縮図」より 著者:徳田秋声
、女房も薄々感づいているんだよ。」 と若林も苦笑していた。 夏のころも二人は
国技館のお化け大会を見に行った帰りに、両国橋のうえをぶつぶつ喧嘩をしながら、後に....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
をのぞくために使う。 新月号のこの球の直径は、約七十メートルある。だから両国の
国技館のまわりに、でっかい円坂をつけたようにも見える。 この新月号は、ただひと....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
くまで、すこしもまごつくことがなかった。その大食堂というのが、これまた変っていて
国技館のように円形になって卓がならび、そして外側は高く、内側へいくほど低くなって....
「死体の匂い」より 著者:田中貢太郎
、死体が一ぱいになっていたということを聞いていたので、私はさほどに驚かなかった。
国技館の外形は整然として両国の空を圧して、火災に逢ったとは思われないほどであった....
「弱者の糧」より 著者:太宰治
い意見である。利巧ぶったら、損をする。 映画と、小説とは、まるでちがうものだ。
国技館の角力を見物して、まじめくさり、「何事も、芸の極致は同じであります。」など....
「日本文化私観」より 著者:坂口安吾
切り直して、やや暫く睨み合い、悠々と塩をつかんでくるのである。土俵の上の力士達は
国技館を圧倒している。数万の見物人も、
国技館の大建築も、土俵の上の力士達に比べれ....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
いたことと思う、レニンもまた史上有数の人物だ。 相撲では梅ヶ谷、常陸山の晩年を
国技館の土俵の前で見たことがある、年寄としての大砲も見た、然し
国技館の本場所へは....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
るね。しかし袋の重味で凡夫はいろんな策をめぐらさなければならないのだ。 大きな
国技館が立ちよると思っていたら、出来上ってカンバン(ネオンだね)があがったのを見....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
この間も麻布網代町辺《あざぶあみしろちょうへん》の裏町を通った時、私は活動写真や
国技館や寄席《よせ》なぞのビラが崖地《がけち》の上から吹いて来る夏の風に飜《ひる....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
トル強盗のように実在の人物ではなかったかも知れない。 僕等はいつか埃の色をした
国技館の前へ通りかかった。
国技館は丁度日光の東照宮の模型か何かを見世物にしている....