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「国権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

国権の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
近時政論考」より 著者:陸羯南
ざるを得ず、時としては主権在民論者も勤王説を加味し、時としてはキリスト崇拝論者も国権説を主張す、しかして世人これを怪しまず往々その勢力を感受す、これわが国におい....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
い者について談判するであろう、もはや貴下らと談判する必要がない、すみやかに日本の国権を有するところへ案内せられよ、かつまた真に日本皇帝の書であるならその印璽が押....
安重根」より 著者:谷譲次
、許発浦、サムワクウ、アジミイなどこの近在の各地を遊説しているものでありますが、国権を回復するまでは、農業にまれ商業にまれ、おのおのその天賦の職業に精励して、い....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
を嘗めた。 その上海や香港で彼は何を見たか。 その頃は支那に於ける欧米列強の国権拡張時代であった。従って彼、杉山茂丸は、その上海や香港に於て、東洋人の霊と肉....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
な内部生活の推移の跡の辿らるるような著書は一冊もない。そればかりではない。彼らは国権の統一にその自由なる思索の翼を搦まれている。ローマ教会の教権が中世哲学に累し....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
らこそこの私的――従って又直接行動的――文化統制は合法性を有つことが出来るのだ。国権による文化統制の背景がない処には、如何なる文化統制も決して暴力化し得ないので....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
つけるからではない。もしダンスホールが道徳上いけないなら、遊郭などが今日でもまだ国権的に保護されている筈はないだろう。今日特にダンスホールがねらわれているのは、....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
・イデオロギーに及ぼすこととなり、二回に渡る政府の国体明徴声明によって、遂に夫が国権的な権威を受け取ることになった。ここに日本ファシズム・イデオロギーの心核が形....
最近日本の科学論」より 著者:戸坂潤
アカデミーの自然科学、そればかりではなくこのブルジョア・アカデミーの殆んど絶大な国権的威力と共にでなければ存続出来ない日本の自然科学、之がこの数年来、著しく思想....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いが、同じ建設の熱が、至る所にこもっています。社会主義者や国家主義者が、ゆるんだ国権の機関を締め直そうと競って働いてる、政治界においても、または、ある者は特権者....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
ん》の文《ぶん》あり、素《もと》より狂者《きょうしゃ》の言に近けれども、当時妾が国権主義に心酔し、忠君愛国ちょう事に熱中したりしその有様を知るに足るものあれば、....
徳育如何」より 著者:福沢諭吉
しものも、今日は全国あたかも一大藩の姿となりて、在昔、藩権の精神は、面目を改めて国権論に変ぜざるをえず。在昔は、社会の秩序、すべて相《あい》依《よ》るの風にして....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
所以であるから、商売の種類は何であろうとも関わぬ、海外の金儲けは即ち国富の膨脹、国権の伸長、国威の宣揚である。極端な例を挙げれば、醜業婦の渡航を国辱である如く騒....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ーリンのテーモ・リンボチェの会計主任です。ですからテーモ・リンボチェがチベットの国権を握って居る間は非常の権力があったのですけれども、元来この人は誠に平和円滑の....
思想動員論」より 著者:戸坂潤
求は、重ねて警保局の通達となって現われたから、もはやただの懇請や談合ではなくて、国権的命令に他ならない。之によって即日、日本領土の新聞という新聞は、一斉に退屈こ....