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「国民文学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

国民文学の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
spire されて、われ知らず大胆な奔放な振る舞いをするようになった。そのころ「国民文学」や「文学界」に旗挙《はたあ》げをして、新しい思想運動を興そうとした血気....
コンラッドの描きたる自然について」より 著者:夏目漱石
いので、余はこれを主客|顛倒《てんとう》と評したのである。ところが短かい談話で、国民文学記者にコンラッドだけを詳《くわ》しく話す余地がなかったので、ついと日高君....
なかじきり」より 著者:森鴎外
がいまの思想を容るるに足らざるをおもい、また詩が到底アルシャイスムを脱しがたく、国民文学として立つゆえんにあらざるをいったので、款を新詩社とあららぎ派とに通じて....
童話における物語性の喪失」より 著者:新美南吉
。また或る評論家は次のような註文に応じねばならない。「七枚の評論、明日《あす》の国民文学のありようについて」。私は作家でも評論家でもないので、そのような註文を受....
平坦ならぬ道」より 著者:宮本百合子
この頃は「国民文学」という声がいろいろな場面に響いていて、日本文学の明日の姿として或る意味....
日本の河童」より 著者:宮本百合子
々であろうと思われる。その様々であるという現実が却って逆に反射して、ごく大掴みに国民文学というような表現が現われたり、その国民文学はロマンティックなものであるだ....
文学は常に具体的」より 著者:宮本百合子
生活的な真実というもののあらわれは、非常に多種多様だと思う。国民文学が単一に民族伝説(サガ)だけを自身の内容とするのでないことは明らかなわけ....
実感への求め」より 著者:宮本百合子
慣にしろ日本の文化の世界的には未熟なある性格がそこに語られているのであると思う。国民文学について様々の論議があるのだが、それを私たちの文学の実感として感じとろう....
歌声よ、おこれ」より 著者:宮本百合子
としてつかもうとし、なにか新らしい文学ジャンルの開拓によって、たとえば報道文学、国民文学というような転開によって解決を見いだそうとした。 しかしながら、その人....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
まなかったということが別に一つあるのですから。御気分のいいときあちらもどうぞね。国民文学ということがいわれ、何故民族文学が云われないか、いろいろの声がいろいろ云....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
かった。私もこれを強いて要望する気にもならなかった。 私が『国民新聞』のために国民文学を創めた当時は能く漱石氏の談話筆記を紙上に載せた。また漱石氏を芝居に引ぱ....
哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
度と一つではないのかと云う疑問だ。もしそういう疑問があるなら私は「世界文学」と「国民文学」との区別を注意したいと思う。と云うのは、広義に於ける翻訳によってその価....
一九三七年を送る日本」より 著者:戸坂潤
いのだということを、今年の文化人は気づいたようである。そこで興味のあったのは所謂国民文学論であろう。その提唱者によると、国民に於ける階級の対立が之まで如何に深く....