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国行
「国行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
国行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
た。
実はその日、葉子は身のまわりの小道具や化粧品を調《ととの》えかたがた、米
国行きの船の切符を買うために古藤を連れてここに来たのだった。葉子はそのころすでに....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
。) で路が変って、先生のするまま、鷲に攫われたような思いで乗ったのが、この両
国行―― なかなか道学者の風説に就いて、善悪ともに、自から思虜を回らすような余....
「寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
、次男坊で肌合の変っていた三四郎は、W大学の英文科を卒えると、教師になって軽々諸
国行脚の途についた。なんでも文学を志したというのだが、いまだ志成らずして、私とH....
「恐竜島」より 著者:海野十三
」 「おいダビット、神様はまだ我々を見捨てにはならないからね」 「そうだケン、天
国行きのバスのガソリンが切れたのだよ、きっと」 ダビットはもう元気になった。も....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
ものか。見よ東海の天あけて――僕、日本人だもの」 落下傘についていた少年が、愛
国行進曲をあざやかに歌って、僕は日本人だあと叫んだのであるから、氷上の人たちはあ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
置くことはできぬ。どこかその希望する専門学校に遣るか、あるいは今切に望んでいる米
国行きを実行さすか、いずれかにしたい。勇も今の学校を終ってすぐ社会に出すことはで....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
しはいつまでもここにのこっている。年がら年じゅう警察のいすに腰をかけて、ひとが外
国行の旅券を受け取っていくのをながめている、これがわたしの持ってうまれた運なのだ....
「新学期行進曲」より 著者:海野十三
早い会話のやりとりを遠く聞かせる。それに交って、床をドタ靴でふみならしながら、愛
国行進曲を口笛で吹いているのが聞える。 △始業のサイレンの音――更に遠くに聞える....
「方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
えぬとは考えられません。 これは、読んで読んで鼻についたほどの、アリスの不思議
国行脚ですけど、このなかには、青蟲や泣き海亀やロック鳥などが、この世にない、ふし....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
霊剣の修業を中止していた罪。それは何処までも詫びて掛ろう。然うして砲術稽古の為外
国行きの事をも相談しよう。だが、夢見の通り重態で有っては成らぬと、何につけても道....
「岩魚」より 著者:佐藤垢石
ることの不可能であるを知って、江戸城を脱け出し、金|櫃に似た数個の箱を運んで上総
国行徳地先から舟に乗って家来十人ばかりと共に所領の上州群馬郡三の倉の邸へ志し、次....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
の当然……なさねばならぬはずの事でもなかなか決心のつかぬことが多いもので、特に外
国行とかあるいは困難な事業に当る場合には誰しも決心のつきがたいものである。私は仏....
「西航日録」より 著者:井上円了
後は日本人を奨励して、米国内地に永住せしめんと欲すと。余、その説を賛成し、かつ外
国行きを勧むるために、即座に新体詩にあらずして、自己流の俗体詩をつづる。 普天の....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
べきは勢いの免れざるところなり。 南アフリカ紀行はこれにて筆を擱し、以下は「英
国行日記」に譲る。ダーバンより喜望峰まで八百十二マイル、メルボルンよりここに至る....
「ろくろ首」より 著者:小泉八雲
たので、彼は浮世を捨てる事にした。そして剃髪して僧となり――囘龍と名のって――諸
国行脚に出かけた。 しかし僧衣の下には、いつでも囘龍の武士の魂が生きていた。昔....