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「国辱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

国辱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
、一座の人目に触れないようにそっと彼女の手を握っていてやった。 「こんな迷信こそ国辱だね。僕などは医者と言う職業上、ずいぶんやかましくも言っているんだが………」....
海底大陸」より 著者:海野十三
、世界一のクイーン・メリー号がどこへ消えたかわからないとあっては、わが大英帝国の国辱問題だ。巨船の行方がわからないうちは、ふたたびロンドンに帰ってこないつもりで....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
しきった態度で答えた。 ここでは、邦人達は、労働することと、※者となることを、国辱と思っていた。 邦人達は、つい三丁先へ野菜ものを買いに行くのでも、洋車にふ....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
観光局的現象は、実はやがて国際文化振興会的現象なのであって、日本婦人の美徳は実に国辱映画的な本質のものであるわけだ。 さて日本の女性教育に就いては有名な『女大....
記録狂時代」より 著者:寺田寅彦
もっと大きい数字がありそうである。 レコードでもあまりありがたくないのがある。国辱的レコードというものもいろいろあるのである。二十余年前にワシントン府の青葉の....
天災と国防」より 著者:寺田寅彦
ろうと思われる。 小学校の倒壊のおびただしいのは実に不可思議である。ある友人は国辱中の大国辱だと言って憤慨している。ちょっと勘定してみると普通家屋の全壊百三十....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
割拠して働く農夫の仕事を見て観衆がふき出して笑ったという話である。それを気にして国辱と思っている人もあるようである。しかし「原大陸」の茫漠たる原野以外の地球の顔....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
根拠もない、子供っぽい言論がもっともらしく電波に載せられたりするのを聴いて、私は国辱というものが本当に何であるか、ということをつくづく考えたものだ。 ところで....
鑢屑」より 著者:寺田寅彦
し外国の雑誌にでも、ちょっとした、いい加減な悪口でも出ると、それがあたかも非常な国辱ででもあるように感ぜらるる。 こんな心細い状態が、いつまでつづくのだろう。....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
いと思いますが、不恰好な洋服を着て、慣れない靴をはいて、ヨチヨチ歩いたらそれこそ国辱になるじゃないか、と考えたからでありました。代議士ほどの方でもこんな間違った....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
よそのお客にこんな天下に類例マレな教室をわざわざ見物させるというのは、国家ならば国辱であるが、活動屋というものはこういうダラシのない自分の学校を喜び勇んでお客に....
終戦前後」より 著者:織田作之助
ったが、しかし、国賊という言葉はさすがの新聞も使わなかった。が、私は「国賊にして国辱」なる多くの人人が「一億総懺悔」という標語のかげにかくれて、やに下っている光....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
同行者二十一人が僕と妻とをキメつけるって無いんだ。何故トップを切らなかったのか!国辱だ! と云うのだ。僕はすぐ賛成したね、そうだ、こいつは国辱だ、怪しからんとね....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
即ち国富の膨脹、国権の伸長、国威の宣揚である。極端な例を挙げれば、醜業婦の渡航を国辱である如く騒ぐは短見者流の島国的愛国論であって、醜業婦の行く処必ず日本の商品....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
であるが、なおこの宗教を滅ぼされるということは我が国に取っては実に言うに忍びない国辱であるからどこどこまでも防がなくちゃならん。もしも我が政府部内の者が互いに反....